サスペンス・ホラー

怖い話『デジャブ』

 

大学内の親睦を兼ねた、サークル対抗のボーリング大会が開催された時のこと。

ボーリング大会を無事に終え、解散します。

 

サークルの者がそれぞれの車に乗り込みます。

 

「じゃあねー」

 

「またねー」

 

最初の一団が車の窓から手を振りながら、ボーリング場の地下パーキングエリアを出て、帰路につきます。

それを主催者たちが、手を振り返して見送ります。

しばらくして、次の一団が地下パーキングエリアから出てきました。

 

「じゃあねー」

 

「またねー」

 

車の窓から手を振りながら、ボーリング場をあとにして行きました。

 

「あれ?いまのサークルさっき出ていかなかった?」

 

「ああ、おれもそんな気がしてた」

 

それ以来、そのサークルは「デジャ部」と呼ばれるようになった。

 

文章:百百太郎

 

関連記事

 

関連記事

  1. 怖い話:『早朝の地下駐車場』
  2. 怖い話『作業服の男』
  3. 怖い話『拝まれた』
  4. 怖い話:『お見送り』
  5. ホラー:「白骨死体のある家」
  6. 怖い話『水の中へおいで』
  7. 怖い話『砂山』
  8. 怖い話『もうちょっとだったのに』

おすすめ記事

短編小説『どっちもどっち』

幸子はこれまで旦那のいうことを素直に聞いてきた。 男という生き物は実に単純な生き…

就職率の高い就労移行支援事業所(B型作業所併設)の紹介

 今回は東京板橋区にあるftlビジネス・スクールについて紹介します。…

朝一番の非常識

『朝一番の非常識』 Q:アマウス(尼うす)くんの、起床後の一連の…

『気持ち…』

どんなに気持ちを訴えても他人事にされる。言わなかったら言わないで…

大相撲の十両、幕下の入れ替えは誰になるのか(2023年7月場所)

出典:Photo credit: kazue1984 on Visualhunt.com大相撲の…

新着記事

PAGE TOP