サスペンス・ホラー

怖い話『仏間の少女』

 

今日は誰もいないというので、友人の実家に遊びに行った時のことです。

 

友人の部屋へ案内されていく途中、仏間がありました。

中を覗くと、仏壇に向って女の子が座っていました。

わたしは友人の妹さんだと思い、軽く会釈しました。

 

するとその子は、仏壇を指差し

「お母さん」

と言いました。

友人は何年も前に、母親を亡くしていたのでした。

 

わたしは、誰もいないはずでは?などと思いながら、立ち止まって見ていると、

「おい、早く来いよ」

と友人の声がしました。

わたしは友人に促されて、そこを後にしました。

 

友人の部屋に入ると、わたしは手土産に持ってきたケーキを渡しながら、

「おまえとふたりで食べるつもりだったから、ふたつしか買ってこなかった。俺の分はいいから、妹さんにあげたって

 

すると、友人は

「おれに妹はいないぞ?」

 

さっき仏間にいた女の子のことを話すと、

友人が生まれる前に、彼の母親は一度死産していることを話してくれた。

 

- ああ、妹さんじゃなく、お姉さんだったのか -

 

文章:百百太郎

 

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