サスペンス・ホラー

怖い話『二階の子供』

『二階の子供』 ― よく考えると怖い話 ―

 

 

一軒家の中古物件を購入して、新しい町へ越してばかりの頃

 

わたしが来客の応対に出ると

「奥さんこれから大変ですね」とか

「お子さんおいくつなんですか?」とか

とよく声をかけられました。

わたしは老け顔かもしれませんが、まだ20歳の学生です。

 

そんなある日、二階の押入れのふすまが、少し開いていることに気付きました。

わたしは特に気にせず、ふすまを閉じました。

その時、玄関チャイムが鳴りました。

 

近所のおばさんが回覧板を届けに来ていました。

応対していると、その人は玄関脇の階段から二階を見上げ、幼い子供に話しかけるように、

 

「こんにちはー」

 

と笑顔で手を振りました。

 

その人を見送ったあと、わたしは階段を駆け上りました。

 

見ると、さっき締めたはずのふすまが開いていました。

わたしは、ふすまが開かないようにつっかえ棒をし、ガムテープで目張りをしました。

 

それ以来、時々バンバンバンとふすまを叩く音はしますが、お子さんがどうのこうの言われなくなり、問題なく暮らせています。

 

文章:百百太郎

 

関連記事

関連記事

  1. 怖い話『早く見つけてよ』
  2. 怖い話『水の中へおいで』
  3. 怖い話『ガラス越しのポスター』
  4. 怖い話『なきごえ』
  5. 怖い話『終着駅』
  6. 怖い話『エレベーターの先客』
  7. 怖い話『泣く傘』
  8. 怖い話『新聞の勧誘』

おすすめ記事

強く生きる

自分に負けない様に、強く生きたい。悩みに負けない様に…

怖い話『水の中へおいで』

友人とその弟君と、湖へ泳ぎに行ったときのこと。その湖は、浜辺から…

世界の国と国旗☆第54回目 キルギス共和国

皆様こんにちは椎名 夏梨(しいな かりん)です。いつも読んで…

正月限定となっている3000系急行列車の全線運用

 京阪電車における8000系、3000系列車における全線走行(出町柳↔…

怖い話『テレビの前の子供』

大学のサークル合宿で民宿に泊まった日の夜。ふと、夜中に目が覚めました。わたし…

新着記事

PAGE TOP