サスペンス・ホラー

怖い話『ドアが開けられないの』

 

越してきたばかりのアパートのゴミ置き場に、たくさんの小物が詰められた衣装ケースがありました。

前の住人が引越しの際に捨てていったものの、回収にお金がかかるため、そのままになっているのだそうです。

 

ある日の真夜中、ふとトイレに起きました。

玄関前を通ると、ドアの向こうから女の人の声がしました。

 

「ここ開けて、手がふさがってて・・・、ドアが開けられないの」

 

どうやら部屋を間違えているようです。

 

「部屋、間違えてませんか?」

 

「開けて!」

 

‐ こちらの声が聞こえてないのかな? ‐

 

その時、ガンッと音がしました。

 

‐ ドアを蹴った?! ‐

 

わたしはドアを開けて、外の様子を見ました。

そこには誰もいません。

 

翌朝、お隣さんにその話をすると、ゴミ置き場の衣装ケースに入っている人形の仕業ではないかと言います。

前の住人が、捨てたはずの人形が、いつの間にか部屋に戻っているという話をしていたそうです。

 

「ドアを開けて入ってこられないように、腕をもぎ取ったんじゃないかな?」

 

それを聞いたわたしは、ゴミ置き場へ向かいました。

そして、衣装ケースの中から人形を見つけ出し、足をもぎ取ってやりました。

 

文章:百百太郎

 

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