サスペンス・ホラー

怖い話『開けてください』

 

飲食店でバイトしていた友人の話。

 

閉店後の洗い物や厨房の掃除、最後に戸締りして帰るのが彼の仕事です。

ある日、いつものように仕事を終え、裏口から出ようとすると、お店の入口のドアを叩く音がしました。

「すいません、ここを開けてください」という。

 

お客さんが忘れ物でもしたのかな?と入口のドアまで行くと、誰もいません。

 

  • 帰ったのかな? -

 

すると今度は裏口から声がしました。

 

「すいませーん、開けてください」

 

裏に廻ってみると、また誰もいません。

するとまた、「ここ、開けてください」という声と、ドアをバンバン叩く音が入口がしました。

 

- 俺をからかってるのか? -

 

見ると、やはり誰もいないばかりか、今度は入口のドアのガラスに手形が付いていました。

 

「あーあ、拭いたばっかりなのに」

 

友人は雑巾を持ち出して、ドアを開けて外側のガラスを拭こうとしました。

しかし、いくら拭いても拭き取れません。

 

その手形は店内から付いていました。

 

文章:百百太郎

 

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