サスペンス・ホラー

怖い話『戻ってきたのは誰?』

 

大学時代、冬の温泉合宿のこと。

 

夜の飲み会を終えて寝静まっていた頃。

突然、先輩が部屋の明かりをつけ、叫びました。

 

「今、トイレから戻ってきたやつは誰だ?」

 

先輩によれば、夜中にふと目が覚めた。

見るとトイレのドアから明かりが漏れていた。

 

― トイレか ―

 

しばらくすると、ドアが閉まる音がして、人影が出てきた。

 

先輩は寝ようと目を閉じた。

しばらくして目を開けると、トイレのドアから明かりが漏れていた。

やがてドアが開き、人影が出てきた。

 

― なんだよ、腹でも壊したのか? ―

 

と思って見ていると、誰もトイレに向った様子がないのに、明かりが漏れていた。

しばらくすると、再びドアが開き、人影が出てきたと言うのです。

 

「脅かさないでくださいよ」「そんなことあるわけないじゃないですか」とわたしたちは先輩をなだめました。

「それじゃ寝るよ」と部屋を暗くしました。

その瞬間、トイレの明かりが点いていることに気付きました。

 

文章:百百太郎

 

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