コラム

物語の一巻目を簡単に解説! 第十回【これは学園ラブコメです。】

 

第十回はガガガ文庫から【これは学園ラブコメです。】著 草野原々です。

 

 

あらすじ

 

主人公の圭と幼馴染の素子との学園ラブコメが展開される予定だったのですが、さまざまな要因でファンタジーやSFそれにホラーなど他ジャンルが作品を学園ラブコメから遠ざけていきます。それを阻止し、学園ラブコメとして物語を成立させるために物語の作者ののどかが圭に指示を出すのですが、無事圭は学園ラブコメの主人公となれるのでしょうか?

 

キャラクター

 

高城圭

どこにでもいる、普通の男子高校生。

 

河沢素子

圭の幼馴染。ピンクの髪がいかにも幼馴染ってかんじ。

果志奈モモ

お金持ちのお嬢様。圭を自分のものにしようとしている。

 

虚空レム

読書好きの少女。男性恐怖症を治すため圭に協力を求める。

 

言及塔まどか

物語の作者? 編集という強い存在に怯えながら他ジャンルの進行を阻止して、学園ラブコメを書き進めることを目的としている。何度も酷い目に遭うキャラクターでもある。

 

感想

この作品はライトノベル(以下ラノベ)らしさと今までにない試みが共存している作品だと思いました。

まず、ラノベらしくネットスラングが多く使われている点はこの作品がラノベだということを強く意識させます。それでいてラノベでありながら、ラノベを皮肉ったネタ(ヒロインのセリフを主人公が突発性難聴で聞こえないなど)が面白いと思いました。

また、この作品の新しい試みだと思ったのは異様なキャラクターの立場や場面の変化です。ストーリーは学園ラブコメが他ジャンルに侵攻される話で場面の移り変わり、登場キャラクターの中では人間だったはずのレムがSFの侵攻によりアンドロイドになったり、激しく変化する状況が読んでいて今までにない感覚を与えます。

そして筆者が注目したのは稚拙に見えてよくできた言葉選びです。あえて日常的に使う言葉や、中高生が受け入れやすい言葉を選んでいるのはさすがだなと思いました。

 

文章:マフユノダリア

 

関連記事

関連記事

  1. 【第四回】『失敗と成功の関係を理解する』
  2. あと一勝すれば十両に残れる場合は幕下に落ちることは少なくなった
  3. どうなるかわからない
  4. エッセイ:『Dad’s complaints(おじさ…
  5. ビートたけしとは縁なさそう
  6. ジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』角川文庫
  7. できない人を頼ってはいけない
  8. 流行りにのまれるんじゃない!己の意志で生きろ!

おすすめ記事

人を動かすたった一つの方法

精神科医の樺沢紫苑氏が語られていることを紹介します。…

コロナで休場した関取は番付が変動する(2021年3月場所)

 2021年春場所の番付編成会議が行われ、四人の新十両力士が発表された。内訳は新十両…

就労実績をあげている事業所の紹介(事業所は北海道)

  就労移行に通所する場合、名前の知られている事業所(リタリコ、ウェルビー)であるこ…

五濁悪世

この五濁悪世をどう生き切っていくべきか。これが、一番難題です。&…

100円ショップの『パンク修理セット』 – それだけではパンク修理出来ない

 100円ショップの『パンク修理セット』は、それだけでは自転車のパンク修理の出来ない…

新着記事

PAGE TOP