海外のニュースから、筆者が気になったものをピックアップしてわかりやすくお届けするシリーズです。
第二十三回は、「スプラッシュマウンテン閉鎖狂騒曲」と題して、米ディズニーのスプラッシュマウンテン閉鎖にともなう奇妙なうごきについて見ていきましょう。
アメリカのフロリダ州にある「ウォルト・ディズニー・ワールド」で長年親しまれてきたアトラクション「スプラッシュマウンテン」がついに閉鎖されてしまいました。
丸太のボートに乗って水しぶきをあげつつ滝つぼに飛び込む、このお馴染みのアトラクション。
最後を見届けようと大勢の人たちが押し寄せ、4時間以上の乗車待ちの行列もできました。
30年以上にもわたり親しまれてきたアトラクションですが、1946年のミュージカルフィルム「南部の唄」を題材としており、この映画が非常に人種差別的で危険なものだとして批難されていて、ディズニープラスからも永久削除となるなど物議をかもしています。
こうした騒動も手伝って閉鎖に追い込まれたスプラッシュマウンテン。
「スーパーファン」と名乗る人たちが、「スプラッシュマウンテンの水」を数ドルから数十ドルほどの範囲で通販サイト等を通じて売り始めたのです。
95,000ガロンもの大量の水のうち、ほんの少しを小分けにして売るやり方。
黒く太いマーカーで「スプラッシュマウンテンの水」とやたら強調して売っているようです。
数年前にここを訪れたファンが、配られたディズニーワールドのロゴバッグに水道水を入れたものを25,000ドルでeBayに出品したことがありました。
一万人を超える人々がそれを閲覧し、話題になるも、出品が取り下げられることに。
こうした出品は珍しいことではなく、ある種の冗談として受け止められることが多いようです。
問題にされたり笑いの種にされたりと、なんとも騒がしいアトラクションが惜しまれつつも消え去っていきます。
文章:増何臍阿
画像提供元:https://visualhunt.com/f7/photo/24152919109/063a30a66c/
関連記事
- 【海外ニュースウォッチ】コングロマリットのゆくえ【第一回】
- 【海外ニュースウォッチ】ビデオゲーム大手の誤算【第二回】
- 【海外ニュースウォッチ】世界に丸見えのロシア軍【第三回】
- 【海外ニュースウォッチ】中国の人口大激減【第四回】
- 【海外ニュースウォッチ】メタ、AIスパコン構築【第五回】
- 【海外ニュースウォッチ】ESG投資の疑問【第六回】
- 【海外ニュースウォッチ】web3とブロックチェーン技術の可能性と問題【第七回】
- 【海外ニュースウォッチ】ゼロ金利の終わり【第八回】
- 【海外ニュースウォッチ】UWB技術が拓く未来【第九回】
- 【海外ニュースウォッチ】ソニーのゲーム戦略、マイクロソフトとの闘い【第十回】
- 【海外ニュースウォッチ】木造高層ビルという新たなトレンド【第十一回】
- 【海外ニュースウォッチ】米アマゾン・ドット・コムの動向【第十二回】
- 【海外ニュースウォッチ】CHOの挑戦【第十三回】
- 【海外ニュースウォッチ】寿命を延ばせる? 科学者たちの模索【第十四回】
- 【海外ニュースウォッチ】空飛ぶ自動車のゆくえ【第十五回】
- 【海外ニュースウォッチ】犬と猫のどちらが広告に効果的?【第十六回】
- 【海外ニュースウォッチ】ブラウザ寡占への対抗【第十七回】
- 【海外ニュースウォッチ】金相場低迷の背後には【第十八回】
- 【海外ニュースウォッチ】中国経済の減速とインフレ緩和【第十九回】
- 【海外ニュースウォッチ】中国ファストファッションのアメリカ事業拡大【第二十回】
- 【海外ニュースウォッチ】バッテリー用金属の動向【第二十一回】
- 【海外ニュースウォッチ】バッテリー用金属の動向その2【第二十二回】
- 【海外ニュースウォッチ】重さ10トンの像を盗もうとして逮捕【番外編】