コラム

足が不自由なわたし。

とても童顔なのでお化粧をしないと未だに年齢確認をされてしますわたくしですが、少し足が悪いもので杖を使い生活しています。

特に困る日は雨の日……、杖を使いながら傘も持つ。が出来ない不器用なので雨の日は杖を諦めます。傘を諦めたら風邪を引いちゃいますからね!

杖を使っているお方の中でわたくしは比較的年齢は若い方で、足の具合も重い方ではないと思います。頑張れば杖なしで歩けはしますので!(短距離ですが……)

しかし、優しい捨てたものではない世の中だなあ……と思うのは、そんな自分が公共施設やお店、バスや電車等を利用しているときです。

席を譲ることって、とても勇気が要りませんか?小心者なので、断られちゃうかも……要らないお世話かも?なんて余計なことを考えてしまいます。

まして自分のような若輩者が杖を使って立っていても、「まだ若い子だし平気そうね」なんて思ったりしませんか?などと、考え過ぎてしまいます。

しかしバスでは優しいお姉さんに席を譲っていただき、

飲食店のテイクアウトを利用すれば「座って待っていてくださいね!」とお声をかけられ、わざわざ袋を渡しに店員さんがカウンターから出てきてくださる、

……そんなに優しくされて、わたくしなんかが、いいのですか?;;

つい最近ではよく利用する飲食チェーン店で、店員さんがわたくしの杖を見た瞬間に「ひとつの袋にまとめた方が持ちやすいわね!」と言いながらマニュアル外であろう対応を始めてくださる出来事が。

うう、世界とこのお店は優しさで出来ている……!

勿論悲しいながら優しいお方ばかりではありません。もたつきながら杖を使いながらお店を利用していると、前の客遅いんだよな。なんて心に刺さるお言葉が後ろから飛んでくることがあります……。

なるべく人がいない時間帯を探したりはしておりますが、被ってしまって本当に申し訳ない……と思いながら、お家で落ち込んだりします。せめて聞こえない声量だったら悲しまないですのに……。

それでも、日頃から頂いている『優しさ』は、どこかへ還元したいな……!なんて思いながら生きております。せめて優しくしてくださったあなたへ……!今日も良いことがありますように!そんなお気持ちを込めて一言、心を込めてお返しをするのです。「ありがとうございました!」

優しさの還元先、絶賛探し中です!!

杖を使っていると挙動の一つ一つに時間がかかります。その手間が、時間が、あなたの効率を無駄に浪費になっていしまっていたらごめんなさい。

でも同時に、感謝の気持ちの方が多く過ごせております。

歩行の遅いわたくしに優しくお声をかけてくださったお兄さん、

小銭を落としたわたくしを見て迷わず拾ってくださったお母さん、

なによりいつも介抱してくれる彼女。そう彼女~!今日も愛していますよ!

優しさをありがとう……いつも感謝を忘れてないですよ。

足が不自由な人間の代表ではありませんが、大きな大きな感謝を抱えて今日も生きております!自分の足なんかに……負けるもんか!

逞しく、自分も多くのお方に優しく生きていける人生を歩みたいものです。

 

文章:小崎

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