『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』【感想】
こんにちは。
今回は映画化されることでも話題の『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』という小説をご紹介したいと思います。
この作品は主人公である赤ずきんが旅の途中でさまざまな事件に遭遇し、それを解決していくというものです。
物語は『シンデレラ』『ヘンゼルとグレーテル』『マッチ売りの少女』などお馴染みのお話しをもとにしており、ミステリではありますが普段小説を読まない方でも入り込みやすいようになっています。
そして、童話では頻繁に登場する魔法がこの作品でも扱われるのですが、魔法が存在する世界とミステリを上手く両立しており、魔法によって物語が粗末なものにならないようにしている点がすごく良いと感じました。
主人公の赤ずきんに関しては、旅の先々で事件を解決していく中で、見え隠れする旅の目的と過去が最終章で明らかになります。
こちらは原作の『赤ずきん』とは大きく違ったストーリーに興味をそそられるはずです。
また著者である青柳碧人の過去作に『むかしむかしあるところに、死体がありました。』があり、こちらは1話でそれぞれが完結している点や、日本の昔話か西洋童話どちらをベースにしているかなどの違いがありますが、こちらも本質的な面白さは変わらないのでこちらもおすすめします。
ではでは~。
文章:マフユノダリア