コラム

エッセイ:『精進について』

 

精進について

 

以前ご紹介した『北の無人駅から』(北海道新聞社)という本に関連して、印象に残ったことがありました。

 

その本のアマゾンレビューに、著者の渡辺一史氏を「精神の貴族」と呼ぶものがあったのです。ノンフィクション分野で権威ある賞である大宅賞を受賞したあと、色気を出して売れ線を狙うのではなく、8年もの歳月をかけて『北の無人駅から』を完成させて世に問うた、富や栄誉には無頓着でただひたすら精進する姿をたたえたものでした。

 

わたしたちは通常、目先の果実をもとめて頑張ろうとします。

そして結果が出ないと愚痴をこぼしたり元気を無くしたりしてしまいます。

 

しかし、本当に自分がやるべきこと、やりたいことをやり続けるとすれば、それが認められるかどうかは全く関係なく、ただそれに集中してやり続けるのかもしれません。

 

粘り強く取り組み、長い時間がかかってもあきらめず、ある種鈍い感覚を持ちながら、ぶれずに目標を目指して進んでいく。

 

何かやり遂げようと思うなら、長いスパンで考えることと焦らないこと、ただひたすら続けるということが、一番大事なのではないでしょうか。

 

 

文章:増何臍阿

 

画像提供元 https://visualhunt.com/f7/photo/3273538803/eabbc455bd/

 

関連記事

  1. 良心を信じたい
  2. 京阪3000系の余剰車は13000系に組み込まれた
  3. この世に生をうけた目的
  4. 高校サッカーのスーパーシード(2023年度版)
  5. マウントを取る人からは逃げよう
  6. まさにラブファントム
  7. 課金は塵も積もれば山となる
  8. コラム:『質の低い国・ニッポン』

おすすめ記事

「善き友」を求めていきたい

一切のものは変転する宇宙のあらゆるものは、変わってゆく。&n…

「第三者の優しさによって」

誰かに支えられる。 誰かに守られる。&nbs…

エッセイ:『遠ざかる記憶』

駅前のカフェに通っていた時期があった。雑居ビルの一階がレジスターとセルフサービス…

怖い話:『お見送り』

出典:Photo credit: bigvern on VisualHunt.com知人から聞い…

『心の傘』―心に大きな傘を差してあげよう―

心が落ち込むと…大雨が降ってくる。でも……

新着記事

PAGE TOP