海外のニュースから、筆者が気になったものをピックアップしてわかりやすくお届けするシリーズです。
第四回は、「中国の人口大激減」についてです。
中国が40年前に導入した「一人っ子政策」は、中国という国家のとんでもない失策として記憶されることになりました。
当時の政策担当者は、出生率が急激に低下した場合は軌道修正すればよい、と考えていたようですが、現実にはそれは容易ではありませんでした。
中国は長らく、女性の結婚を遅らせ小さな家庭を持つことを推奨してきました。
その中で人口妊娠中絶を行う診療所を次々と開設し大幅に出生数を減らした省もありました。そうすることがいいことだと奨励されたのです。
現在、中国では不妊が大きな問題となっています。
度重なる人工妊娠中絶が不妊のひとつの原因であるとの研究報告もあります。
こうしたなか、政府は今までとまったく逆の方向の政策へと舵をきっています。
人工妊娠中絶をする診療所を閉鎖し、子供をもつことを必死に奨励しているのです。
しかし、なかなか功を奏しません。
以下のような記事もあります。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/91227
©2050年、「中国の人口が半減する」という衝撃事実(河合 雅司) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
人口がものすごいスピードで減少し、高齢者の割合が急激に高まることで、社会の人口構成がいびつなものとなり、さまざまな社会制度が機能不全に陥ります。
その数が多いだけに、影響は計り知れないものとなります。数億の人がいなくなると、世界に多大なるインパクトを与えるでしょう。
中国はその巨体をコントロールし続けられるのでしょうか。
実際のところ、こうしたことが中国共産党体制崩壊の引き金のキーポイントになるかもしれません。
文章:増何臍阿
画像提供元:https://foter.com/f7/photo/32235702078/c80973887e/
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