2018年6月より、ちくま新書から「【シリーズ】ケアを考える」の作品群が刊行されました。
新書の本は、一般的に多様なジャンルを扱いながら、広く浅く話題を読者に提供するのが特徴となっています。今回紹介する一連の新書シリーズは、主に日本の社会保障関係の問題について、焦点を当ててシリーズ化を図ったような作りになっています。
このシリーズの特徴としては、各々の著者が単一に書いた本を、編集者が読者向けに分かりやすくすると言った趣向で、「シリーズ化(ケアを考える)させた作品群」だと推察しました。ですから、それぞれの著者が執筆している段階で、本の内容自体に「ケアを考える」といったものを含んでいたものではなく、それは、あくまでも出版社や読者の都合を優先し、その上で全体を通して「ケアを考える」視点を読者が得られれば良いとの判断が内在していた。あっ!ちょっと深読みし過ぎてしまいました。
さて、本をシリーズ化して出版したことを好意的に受け止めつつも、さらに妄想を承知の上で追記すると、サブタイトルであるところの「ケアを考える」で読者をひきつけて、読者諸氏に実際に本を手に取っていただく。
その他、医療・福祉などの社会保障関連の知識全般を、シリーズ化した視点(「ケアを考える」)から考察していく。こうして、読者に総合的で複眼的な知識をつけていただくこともシリーズ化が図られた目的だったのではないかと思います。
このシリーズは、平成30年12月現在で、上記の作品を含めて五作品が上梓されています。
以下、著者名・作品名・刊行日を時系列的に並べます。
- 広井良典『持続可能な医療』(2018/6/22)
- 榊原達也『医療ケアを問いなおす』(2018/7/27)
- 伊藤周平『社会保障入門』(2018/8/24)
- 松本俊彦『薬物依存症』(2018/9/6)
- 佐藤優,池上和子『格差社会を生き抜く読書』(2018/11/5)
これまで全五冊が刊行に至っています。ここのサイトでは、それを一冊ずつ紹介していきたいと思います。紹介文(レビュー)を執筆するに当たって、読者に対して懇切丁寧に分かりやすく書いていきたいと思っていますので、何卒、ご笑覧に預かれれば幸いです。
文章:justice
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