コラム

【難病について③】『障碍者・難病患者に理解ある会社です!』が本当だった企業に、まだ出会ったことがありません。

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『アットホームな職場です!』くらい、求人広告の情報が信じられません

筆者は今、通院や自分の体調を優先して良いと言ってもらえる環境で働かせてもらっています。

筆者の性格上、それでも欠勤してしまうことは悔しいです。

自分の存在は会社に不利益なのではないか?職場の方に迷惑をかけるのではないか?

そんなことを考えます。

強い薬の副作用で動けなくなったり原因不明の発作を起こしたりするので、「どうして同じ年代の人のように普通に働けないの?」と思うと自己嫌悪に陥り自分のことが大嫌いになり許せなくなります。

今の職場では体調不良で欠勤しても優しい言葉をかけてもらえるので、だいぶ自己嫌悪から回復するのが早くなりましたが、一般企業の『難病患者雇用枠』で働いていた時は仕事を休まなければいけない自分にも、求人・面接内容と異なる内容を振ってくる会社にも腹を立てていました。

筆者は3社ほどの会社に『難病患者雇用枠』で入社し、面接時に「他の方に迷惑をかけるかもしれないので、私が難病患者だと周知してください」と言いましたが全ての会社でそれは実行されませんでした。

周囲の人は知りませんから、月に何度か通院で欠勤すると「忙しい時期に休むな」と叱られたこともありました。

こっちは指定された通院日に通院しないと主治医の怒りを買いますし、そもそも面接で言ったのに…と理不尽に思いました。

会社の上司が言わないので、自分で周囲に話すと「元気そうに見えるから、定期健診の日を変えてもらって」と言われたり「病は気からだから、真面目に仕事してれば痛いのなんか忘れるよ」と言う人もいました。

私が毎日どれだけの量の痛み止めを飲んで出勤してるのかも知らないくせに…とマイナスな感情に陥り、更に体調が悪くなりました。

 

筆者は『働く』という意味では、まだ若い年代で難病に罹患してしまいました。

『難病』とつくくらいなので、治療方法は確立させていません。

筆者と同じ病気の患者数は日本全体で約2,000人です。

患者数が少なければ少ないほど、情報も症例もありません。

「甘えてる」と言われないように、原因不明の体調不良も自分で把握できるように頑張りたいと思います。

頑張りますので、どうか企業の求人担当の方、面接の方、『嘘』はつかないでください。

病気が悪化した時、責任取ってくれませんよね?

だったらせめて、『理解ある』なんて嘘は書かないでください。

嘘を書かれるくらいなら、『理解ないです』と最初に言われた方が腹括って挑めます。

 

(文章:彼岸花)

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