アンダース・エリクソン、ロバート・プール『超一流になるのは才能か努力か? 』文藝春秋
個人の能力は、「生まれつき備わった能力」に左右される。つまり天賦の才能に恵まれないと、飛び抜けた成功はなし得ないのか…?
いや。本書は、たとえ凡人であっても正しい訓練(努力)次第で、自身の能力が飛躍的に伸びるという、研究の成果を綴ったものでした。
ややもすると日本人的思考は、突出した個人の才能よりも、一般常識を共有できる能力。
すなわち平均値を重視する教育に根ざしています。他の誰かよりも秀でないことが美徳なんですね。
そういう風潮に逆らってでも、自分のやりたいことを見定めた後、その道において自身の能力を向上させたいと願っている人にはお勧めの本と言えます。
たとえ天才にならなくとも、成長できる可能性があるならば試してみたい。効果的手段を探している人には、きっと価値ある自己啓発本となることでしょう。
文章:justice