京阪電車では2008年の中之島線開通に合わせ、快速急行が設定されました。停車駅は中之島⇔枚方市は急行(枚方公園は通過)、枚方市⇔出町柳は特急と同じ停車駅となっています。
2008年のダイヤでは中之島⇔出町柳間の快速急行を走らせていたため、特急列車2本が淀屋橋⇔枚方市に短縮されて走行していました。(枚方市⇔出町柳は快速急行と接続)淀屋橋発の特急枚方市駅に乗車した場合、終着駅にて快速急行に乗り換える手間が生じることとなります。
出町柳発の快速急行に乗車し、京橋に早く着きたい場合も同様です。枚方市で快速急行から特急に乗り換える必要がありました。特急を出町柳⇔淀屋橋に設定し、快速急行を枚方市⇔中之島に設定すればよかっただけに、おおいなる違和感を持ちました。(2020年はそのようなダイヤを組んでいる)
区間だけでなく列車についても逆転現象が起こっていました。淀屋橋⇔枚方市を走っている特急は一般車、全線運用の快速急行は優等列車の3000系でした。あのときは中之島線デビューを大々的に謳うために、変則的なダイヤ及び列車運用を設定したのかもしれません。
中之島線が極度の不振だったこともあり、日中に走っていた快速急行は早朝、夜間時間帯の運用だけとなりました(夜間の下りは淀屋橋行きに変更)。特急から快速急行への乗りかえは、2011年のダイヤ改正でほとんどなくなります。(2011年のダイヤでは樟葉駅にて特急から快速急行に乗り換えるダイヤが一本だけ残るも、2013年のダイヤ改正で完全に消滅する)。特急は快速急行よりも上位であることをはっきりと示すことになりました。
現在では目的地に早く到着するために、特急から快速急行への乗り換えるのは都市伝説となってしまいました。ただ、中之島線には九条あたりまで延長する案もあり、実現後は再びみられるようになるかもしれません。
文章:陰と陽