あるデイケアにおいて一年後を目標として、A型作業所、B型作業所、就労移行などの利用を目指すという話を耳にした。一人でも多くの人間に自立してほしいという願いから、そのようにしていると思われる。
デイケアから就職を目指すという発想はなかったので、斬新なように感じられた。筆者はそれまでに二箇所を見学したものの、就職を本気で目指そうという感じは受けなかった。(就職のプログラムを組んでいるものの、基本的に個人の裁量に任せている部分が大きい)
デイケアから特例子会社に就職したというのを、会社のホームページで読んだことがある。就職に真剣に取り組んでいるところがあるからこそ、大きなステップを踏めたのかもしれない。
就職のプログラムを中心に組むのは、デイケアを日中のリズムを整えるための場所であるという考え方をする障碍者には向かない。事実、自由にさせてもらえないので変更したという話を聞いたことがある。(デイケアを見学した瞬間にピンとくるものがあった)
個人の考えとしては、デイケアは就労を目指す場所ではなく、楽しいひとときを過ごす場所かなと思っている。就労を本気で目指すのであれば、ハローワークといった場所で話をすればよいのではなかろうか。デイケアで就職を目指すという考え方については、肯定的ではない。
デイケアから福祉就労を目指す考え方は根付いていくのか。これからについて注目していきたい。
文章:陰と陽