福祉・医療

A型作業所、B型作業所の就職率と今後

 

 A型作業所、B型作業所はどれくらいの人数の利用者を就職させているのか、そのデータは厚生労働省より発表されています。

 

 A型作業所の55.5パーセント、B型作業所の76.6パーセントは就職者を出していません。A型作業所の9分の5、B型作業所の4分の3は一人も一般就労していない実態があります。

 

 就職実績のある事業所についても、1年で1人が圧倒的に多くなっています。5人以上の就職実績を出している事業所はA型では2.8パーセント、B型では0.4パーセントとなっています。利用者の能力による部分も否定できないものの、作業所の就職への意識の低さもあるのではないでしょうか。

 

 厚生労働省では就職率を高めるために、月に2日以上の施設内労働評価、70パーセント未満とされている施設外の人数の変更を視野に入れているようです。一般への就労率を高めると同時に、利用者の生産力を高めようとしているのを見て取れます(A型作業所においては、一定以上の能力を持たないものの追い出しにかかっている一面もある)。

 

 A型作業所では65歳以上の定年の撤廃も検討されているようです。障碍者が労働の場を得られるよう、年齢に区切りを付けない方向で話は進んでいくかもしれません。

 

 他にも変更点は色々と検討されています。5年後、10年後は全く違った場所になっている可能性は否定できません。

 

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000182985.pdf

©就労系サービス共通の報酬・基準について – 厚生労働省

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 障碍者がいわれたくない言葉:パート1
  2. 病院の待ち時間について
  3. 職場の環境によって、社員の命運を左右する
  4. 障碍者支援員の大半は自粛警察と変わらない・・・!?
  5. 厚生労働省のデータから見る就労移行支援事業
  6. ハローワークにおける担当者と障碍者の意見の食い違い
  7. 個性の強い障碍者に読んでほしい、志村けんの名言
  8. A型作業所では利用者から支援員になれる可能性もある

おすすめ記事

阪神淡路大震災から25年が経過した

   阪神淡路大震災から25年が経過した。 阪神淡路大震災では近畿圏で大きな被害…

2021年4月から病院で感染症対策実施加算金がかかる

 歯医者で治療をしたあとに、明細書を病院からもらいました。その中に、歯科外来等感染症…

小説:『君と共に生きられたら 上』

第1章 : 僕が生きるのを諦めた理由僕、足立優太は人とのコミュニ…

年金制度の将来を案ずる

 現在は年金が65歳から支給される。63歳の人はあと2年で年金を手にすることができる…

支援者(健常者)は利用者(障碍者)に無理を強いることが多い

  A型作業所、B型作業所、就労移行支援といった就職を目指す施設においては、支援者が…

新着記事

PAGE TOP