バスの中で酔っ払って寝ている、60くらいの男が目についた。浅い眠りではないことからして、何駅も前から眠っているものと推測される。
後ろにもたれかかるならまだしも、 横になっている男は4席分くらいを1人で占領していた。常識を身につけている人間であるならば、多くの人が使用する場所でよくそのようなことができるなと思うだろう。
口論になりたくないからか、誰も起こそうとはしていなかった。バスの運転手も注意しに行くことはなかった。近年は逆切れされる確率も高いため、そっとしておくのが無難といえそうだ。自分に危害が加わっては元も子もない。
バスの中で席を占領するという非常識極まりない行動の中で、異常なまでに図太い神経をしている部分を取り上げてみたい。並大抵の人間はバスの中で横になりたいと考えても、行動に移すことはしない。皆にどのように思われてもいいんだという、神経は少しだけ見習ってもいいのかもしれない。(日本人は律儀で、他人の視線を気にしすぎる)
常人では取りえない行動をするのも人間。こういう場面で慌てふためかないように、日頃から鍛錬を積んでおくのもよいのではなかろうか。
文章:陰と陽