コラム

ノンフィクション作品の魅力

 

私はフィクション作品が好きだ。なぜならありえないことを経験したかのように味わえるからだ。またそれぞれの作家がいかにしてリアリティや雰囲気を文章または絵で表現するのか、それを味わったり考えたりすることが好きだ。

ではなぜ今回ノンフィクションについて書こうと思ったのか? それは筆者のノンフィクションに対する考えが浅はかだったからで、その罪滅ぼしも兼ねてノンフィクション作品の魅力について書いていきたいと思う。

 

本題

まずは、ノンフィクション作家の佐野眞一氏が経験したエピソードについて話しておきたい。

「東電OL殺人事件」という作品の取材で被告の両親に会いにネパールまでいったが父親が祭りに行っており、取材できず、帰ったというものだ。

この現実特有の非情さ、残酷さがノンフィクションの魅力なのです。

しかしここで問題が生じる。この文章を読んで非情さを感じただろうか? 筆者は読み返したが、感じなかった。

そこには理由がある。現実を記していくことにより、色濃くなるリアリティを感じる前にこのエピソードを読んでしまったからだ。要するに物語の土台が欠けていたのだ。ノンフィクションだから土台もまたリアリティにあふれたものであるわけだ(作者により異なりもしますが)。それの積み重ねの先にある結果が述べた非情さ、残酷さにつながるのです。

 

まとめ

ノンフィクションの魅力とは! ここまで読んでくださったのなら、理解してくださったでしょう。

このジャンルは現実を知っている人にほど強く訴えかてきて、心を動かしてきます。

よければ、あなたもノンフィクション作品の世界に飛び込んでみてはどうだろう。

 

文章:マフユノダリア

関連記事

  1. 『スライムを倒して300年、知らない間にレベルMaxになってまし…
  2. ペシミスティックな時もある
  3. 考えることはしんどい。だがしかし。
  4. 人間はどうして課金してしまうのか
  5. 小説:『借金を完済した直後にあの世に旅立った女性は異世界に転生(…
  6. 炊事がルーティン化した母親の胸中
  7. 映画『お引越し』の紹介
  8. 物語の一巻目を簡単に解説! 第三回【ストライクウィッチーズ 50…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

おすすめ記事

『水族館、動物園、美術館のジャンルを超えた、生きているミュージアム』

1970 年に開催された大阪万博の跡地。今では、その時に建てられた岡本太郎氏作であるところの「太…

こだわりレモンサワー檸檬堂:『はちみつレモン』と『定番レモン』を紹介します

 こだわりレモンサワー檸檬堂とは  こだわりレモンサワー檸檬堂はコカコーラ社製の…

前野隆司著『実践ポジティブ心理学』のまとめ【第六回】

はじめに「ポジティブ心理学」は、90年代にアメリカ心理学会の会長であったマーティ…

【サッカー】ヨーロッパのサッカーシーンあれこれ

プレミアリーグは、マンチェスターシティが最終節に逆転勝利し優勝を決めました。&n…

『思っているだけ…』

誰かに甘えたくて…誰かに好かれたくて…誰かに…

新着記事

PAGE TOP