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夜中、寝静まっていると、幼い息子がぐずり出した。
息子がしくしく泣き出したのです。
わたしは寝ぼけながらも「こっちおいで」と自分の布団に誘う。
だが、なかなか泣き止もうとしない。
すると闇の中に、何かがモソモソと動き出す気配。
うっすら目を開けてみると、そばを通る黒い影が・・・
そうか、この子は得体のしれない何かを感じて、怯えていたんだ。
わたしはとっさに息子を強く抱きしめ、必死にお経を唱えた。
気付けば朝になっていた。
息子が言う。
「夜中、怖かったよ」
「そうね、もうアレは出ないから忘れなさい」
「何言ってるの。怖かったのはお母さんだよ。トイレに起きたら、お母さん寝ながらお経唱え出したんだもん」
百百太郎