サスペンス・ホラー

怖い話:『廃墟団地からの声』

出典:Photo credit: Onasill – Bill Badzo – Views 160 million on VisualHunt

高校の時に小遣い稼ぎにバイトを探していた友人がいた。

知人からの紹介で朝刊配達のバイトをゲットした。

「早起きできて健康的だし、1時間程度で済むし、時給もおいしい」などと喜んでいたが、すぐに辞めてしまった。

その理由を聞くと・・・

隣町の団地前を通り過ぎるときのこと、子供がキャッキャッと騒ぐ声が聞こえる。

「朝から元気だな」などと思っていたが、どうやらその声は団地の屋上から聞こえてくるようだった。

しかもそこは取り壊しを待っている廃墟の団地だった。

2日目3日目と同じことが起きた。

そして数日たったある日、「ねえ、一緒に遊ぼうよ」

その声は明らかに自分に向けられたと感じた彼は、オバケに目を付けられたと思い、その日で辞めてしまったという。

その場所はもう通りたくないのだそうだ。

 

文章:百百太郎

関連記事

  1. 怖い話『案山子』
  2. 怖い話『体育倉庫の子ら』
  3. 怖い話『怖いおっちゃんおる!』
  4. 創作『天上からの密かな企み』
  5. 怖い話:『目撃者によって違う霊』
  6. 怖い話:『警察を呼んだら・・・』
  7. 怖い話『壁の中から』
  8. 怖い話『エレベーターの先客』

おすすめ記事

コラム:『この世にはないものを求めて』

人間の営為は、どれもこの世にはないものを求めて行われます。この世にはないものなの…

障碍者枠はブランクよりも能力を重視することもある

 ブランクは長いものの、実力はピカイチの人がいた。学歴も普通の人では到底無理な経歴を…

『でもあなたは…』―前を向き続きるから意味がある―

立ち止まる度に…あなたは落ち込んでいた。空を…

ストレス解消には!?

先日、iPhoneを衝動買いしました(挨拶)。と、いうわけで、フジカワです。梅雨が明…

羽生九段は棋王戦の挑戦者になれるのか(2022年9月15日現在)

羽生九段は広瀬八段に勝利を収め、ベスト4に進出しました。挑戦者に一歩近づくことと…

新着記事

PAGE TOP