就労

A型作業所を社内に作る企業が増えつつある

 

 従来のA型作業所は施設内にて、障碍者同士で勤務するというのが主流だった。作業も小学生であっても問題なくこなせる軽作業が多い。(一部では非常に難しいことをやっている事業所もある)

 政府が利用者の給料を自分たちで稼ぐように通達してから、施設外就労に活路を求める作業所が増えた。内職だけでは満足な収入を得られず、施設を畳まなくてはならない。国の意向によって、作業所は方針転換を余儀なくされた。(65パーセント前後のA型作業所は赤字)

 A型作業所を見学していると、新しい形態をいくつか発見した。会社の中にA型作業所を作り、作業させるというもの。障碍者よりも一般の従業員が多いことが従来と異なる。

 自社で戦力を育てる会社もあった。内部で力をつけて、活躍してもらおうというもの。内部でA型作業所を作っている会社よりも、実践に即した力を求められることになる。

 親会社から取った仕事を作業所に回すというのもあった。こちらについては、従来とあまり変わらないと思われる。

 上記のような形態を思案したのは人手不足も背景にあるのだろうけど、埋もれた戦力を活用しようという意図も感じられる。一般のようにそつなくこなすことは難しくとも、特定の分野だけなら戦力になる人間は少なくない。社会的にそのような人間が最も利益を生みやすいというデータもあり、発達障碍(一部は天才)の才能を求めている。

 能力のある人間にとっては給料を増やせるメリットがある。こういった活動が、当事者の利益になることを願ってやまない。 

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 障碍者手帳は社会で躓いた障碍者が取得している
  2. 仕事は頑張りすぎないことで長続きさせられる
  3. コラム:『これからの医療者』
  4. 発達障碍者からすると、利用者に寄り添うという企業理念はでまかせ
  5. 仕事ができることに感謝したい
  6. 障碍によるハンディを理解する
  7. 障碍者施設ではどのようなことを行っているのか
  8. 精神科のケースワーカーで感じた、利点と限界

おすすめ記事

何を信じるか

人は誰でも良くなりたいと願っているものです。悪くなりたいなんて誰も思わないでしょ…

第73回三段リーグも大詰め

出典:Photo credit: specgroup on VisualHunt.comプロ入り…

怖い話『廃墟ビルの鉄扉』

子供の頃、仲間と取り壊し直前の廃墟ビルに、探検に入った時のことです。各階の廊下の…

いつも大人はウソをつく 2

『いつも大人はウソをつく 2』『過去には…

『新梅田食道街』の紹介

 『新梅田食道街』の紹介  新梅田食道街とは、大阪キタの阪急梅田…

新着記事

PAGE TOP