コラム

ジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』角川文庫

 

ジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』

 

 

本書(初版1726年)の正式なタイトルは、『船医から始まり後に複数の船の船長となったレミュエル・ガリヴァーによる、世界の諸僻地への旅行記四篇』 と言います。

 

本書は、4編から構成される風刺小説で、1700年代初頭から始まった主人公による僻地の旅から得た見識を、旅行記風にまとめた作品集です。

 

第一篇 リリパット国渡航記

第一篇の小人の国は、教科書にも出てくる有名な物語り。

画像提供元:https://visualhunt.com/f7/photo/14773435535/6cb1367c0b/

 

第二篇 ブロブディンナグ国渡航記

第二篇の巨人の国では、巨人の女性の生態を綴った部分が印象に残りました。

 

第三篇 ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記

第三篇は天空の国を旅した時の話と物語の中で唯一現存する国(日本)を描いた話。

ちなみに天空の国篇は、宮崎駿監督の劇場版アニメ『天空の城ラピュタ』を彷彿する内容でした。

 

第四篇 フウイヌム国渡航記

第四篇は馬が支配する国の話で、支配者である馬の高貴な気質と人間を対比しながら、ヤフーと呼ばれる人類種の野蛮さを炙り出すことに成功した逸品に仕上がっていました。

 

さて、第四篇の中に出てくる風刺描写は、現代社会にもそっくりそのまま当てはまる内容です。

 

以下、馬の国と人間社会の違いを比較して語った箇所の一部を転載しておきます。

 

『友に裏切られることもない。賄賂を贈ったり、お世辞を並べたり、女を取り持ったりして、権力者やそのお気に入りの機嫌をとる必要もない。詐欺や職権濫用に目を光らせることもない。医者に健康をだいなしにされるおそれもなければ、弁護士に破産させられるおそれもない。わたしの言葉尻や行動に何癖をつけて密告するものもいないし、金のために罪状をでっちあげて私を陥れるものもいない。』(P418より)

 

文章:justice

関連記事

  1. 与えられることだけでは?
  2. お金を稼げない確率が高いコンペにどうして応募するのか
  3. 「新型コロナウイルス感染症(COVID19)」という問題について…
  4. 『幸せ』とは
  5. ショートショート『室内に滴り落ちる水滴』
  6. 『プレイボール2』が最終回
  7. 常見陽平『僕たちはガンダムのジムである』日経ビジネス人文庫
  8. 「手に馴染むキーボード・マウスは?」

おすすめ記事

社会は多数派のためにある

 社会では健常者と障碍者と呼ばれる人たちが生活を送っている。 健常者と障碍者の定…

障碍者が一般会社で働く難しさ7

『障碍者が一般で働く難しさ7』31.健常者のやろうとしたことで、…

暇な仕事は得意ですか?

 仕事で何もやることがなく、暇をつぶすだけということもあります。その時に何を感じるの…

E型肝炎ウイルス(HEV)は死ぬ事もある怖い病原体

 『E型肝炎ウィルス(HEV)は死ぬ事もある怖い病原体』  『肝…

阪急『仁川』駅と周辺紹介

 阪急『仁川』駅と周辺紹介 阪急仁川駅は阪急今津線の駅で、仁川のほとりの阪神競馬…

新着記事

PAGE TOP