サスペンス・ホラー

怖い話『虫刺され』

 

大学時代の話。
夜中、わたしの部屋のドアをたたく者がいました。
ドアを開けると、隣の部屋の友人が、痒み止めの塗り薬を持って立っていました。

「体が痒くて眠れない」

あちこち虫に噛まれて、体中痒いのだそうです。
友人は仲間とチームを組んで、河川敷のグランドで草サッカーをしていました。
グランドは、周辺に茂みが生い茂っていて、蚊がたくさん湧いているような場所です。
茂みの中でボール探ししているときに、よく噛まれるのだそうです。

背中の手の届かない場所に、痒み止めの薬を塗ってほしいとわたしに塗り薬を手渡してきました。

友人は上着をたくし上げ、わたしに背中を向けました。
わたしは塗り薬のキャップを外し、いざ塗ろうと友人の背中を見ました。
わたしの目に飛び込んできたのは、虫に噛まれた痕じゃなく、どう見ても人の歯型でした。

わたしはとりあえず薬を塗ったのですが、効果はあったのでしょうか?

 

文章:百百太郎

 

画像提供元 https://visualhunt.com/f5/photo/29563206506/4744ab4bc

関連記事

  1. 怖い話『石を投げたら』
  2. 怖い話『廊下の血痕』
  3. 怖い話『夢の中……。』
  4. 怖い話『待っている人』
  5. 怖い話『わたしはここにいる』
  6. 怖い話『ドラム缶』
  7. ホラー:「白骨死体のある家」
  8. 怖い話『ちょっと通りますよ』

おすすめ記事

見世物小屋じゃないよ?

実のところ、これを書いている今は大変テンションがローと言うかバッドで、逆によく出勤できたな? という…

メガ盛り不毛定食

これを書いている今現在は金曜日であり、実は明日も出勤日ではあるのですが、身体が「もうダメでござる!」…

『抜け出したい』

周囲にどう思われるか不安で…ドキドキしながら過ごす毎日。&n…

珍しい海鮮の紹介と味の説明

『珍しい海鮮の紹介と味の説明』のれそれ 「の…

フランツ・カフカ『城』前田敬作【訳】新潮文庫

フランツ・カフカ『城』①そこにいる人間②そこに属している人間…

新着記事

PAGE TOP