福祉・医療

障碍者は社会で居場所がない

 

  社会に居場所がない、そのように考えている障碍者もいると思います。

 障碍者は多くの友達を作れるわけではありません。ごくごく一部の本当に心を通わせる人と出会えなければ、生きる価値すら見出しにくい状況にあります。社会の中に浮いている、孤島さながらの人生を送ることを余儀なくされるのが現実です。

 和になじめない、空気を読めない性質から敵とみなされることもあります。健常者から「死ね」といった心ない言葉を飛ばされた当事者もいるのではないでしょうか。(筆者は何回もいわれました) 知的障碍であることをいいことに、道具のように扱われたり、命を奪われかけたこともありました。(地方ではこれからも充分に起こりえますし、こちらでも身の危険にさらされることはあるでしょう)

 障碍者の一部には、社会に絶望して刑務所を住処とするタイプも存在します。当事者の大半は満足な収入も得られなければ、結婚することもありません。受刑者からすると生きがいを失ったことから、犯罪に走るのかもしれません。こういう人は健常者を信じきれなくなっている可能性が高いと思われます。

 刑務所なら命を奪われることはない、身の安全を求めて非行に走るパターンもありそうです。障碍者にとって刑務所より、地上にいる方が危険にさらされる機会が増えます。

 非行に走るのは知的障碍者が多いようです。責任能力の意味が分からない彼らは、何が正しいのかを理解していません。犯罪を起こしても、どうしてこうなったのかわかっているのでしょうか。

 社会は劇的に変わることは絶対にありません。障碍者にとって生きにくい世界が変わることはないと思われます。人間がどんなに努力したとしても、他者に快適な環境を用意することはできません。(金を渡すのと食事の提供くらいしかできません)

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 高次脳障害向けの支援を行う事業所を探してみよう
  2. アルコール、薬物、ギャンブル依存を脱却するための作業所もある
  3. 企業は障害者雇用を本当はしたくない
  4. 感謝の気持ちを持とう【障碍編】
  5. マシンガントークの傾向がある人
  6. 佐藤優, 池上和子『格差社会を生き抜く読書』(ちくま新書):ケア…
  7. 障碍者の切なる願い
  8. 利用者一人一人と向きあえるように、定員をしぼる福祉事業所がある

おすすめ記事

アンダース・エリクソン、ロバート・プール『超一流になるのは才能か努力か? 』文藝春秋

アンダース・エリクソン、ロバート・プール『超一流になるのは才能か努力か? 』文藝春秋…

竹田青嗣著『現代思想の冒険』(ちくま学芸文庫)のご紹介

竹田青嗣著『現代思想の冒険』(ちくま学芸文庫)難解な近現代思想を、とても分かりや…

気分転換しよう

いつもの毎日、変わり映えのしない日々、退屈な生活。皆…

発達障碍が人と相談してて感じたこと

 発達障碍として支援機関に登録して、十年近くになります(その前にも相談した経歴あり)…

高校選抜2021の明治神宮枠は、21世紀枠に割り振られる

 高校野球選抜の明治神宮枠は、21世紀枠に割り振られることとなった。これにより、21…

新着記事

PAGE TOP