就労

A型作業所の給料、B型作業所の工賃はどれくらいなのか?

 

 A型作業所、B型作業所に通所する就職率を引き上げるいう目標を設定した。A型では1.26倍、B型では1.23倍という数値を掲げた。

 現在A型作業所が約3500箇所、B型は11200箇所くらい存在する。実労働人数はA型7.1万、B型は約26.3万人となっている。

 目標値を掲げることには慎重意見もある。実利を取ると、能力の高い人しか通えなくなる。就職の可能性が低い知的障碍者などは弾かれかねない。永久的に通うつもりでいる利用者の通所が厳しくなる。

 B型では生活保護、障碍年金をもらいながら、リズムを整えるためという人もいるため、最初から就職を考えていない人も少なくない。そういう人を就職目標に含めるのは違うのではなかろうか。彼らは働かないのではなく、勤務したくともできないという事情がある。

 A型については目標を厳格に定めてもよいのではなかろうか。能力のある人が一般就労をするために通所しているのであって、永久的にいる場所ではない。本来の目的からずれてしまっている感は否めない。

 厚生労働省より給料、工賃についての公表もあった。A型の平均給与が約77000円、B型の工賃は平均で約16000円となっている。A型の給与改善は、最低時給による給料改善とみていいだろう。A型では勤務時間を4時間(週20時間程度)に設定し、給料を抑えている事業所は少なくない。

 A型作業所の全てが最低時給、最低時間に抑えているわけではない。一部では月収20万円前後のA型作業所も存在する。(賞与、退職金などもあり)見学に行ったところにおいても、最長7時間の(月に22~23日働き、残業もあり)企業も存在する。利益を生み出す体制を作ることで、給料の大幅な改善を見込める。

 B型作業所の工賃も一部が突出しているのかな。食材を扱う会社で平均時給690円以上という広告を見たことがある。時間は9時~4時くらいだったと記憶しているので、月22~23日勤務すれば、一ヶ月間で10万円以上もらえることになる。工賃が数千円の作業所が沢山あるため、わずかな企業が数字を押し上げている可能性は否めない。

 厚生労働省がA型の締め付けを厳しくしようとしているけど、利用者が満足なお金を稼ぎだすことで待遇の改善につながる利点もある。打ち出した方針は悪いことばかりではないのかもしれない。(作業所の倒産は増えそうだけど、自立できる当事者を増やすことにもつながる)

 利用者が満足なお金を得て、人間らしい生活を送れることを切に願う。

 

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/23277

©就労継続支援B型 月額平均工賃1万6118円で前年度より3.3%UP↑ – 福祉新聞

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200129-00010000-fukushi-soci

©就労継続支援A、B型に目標値 厚労省が障害福祉計画で指針(福祉新聞) – Yahoo!ニュース

 

 

文章:陰と陽

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