日本では誰かが犯罪を起こした場合、家族や周囲まで巻き込む傾向がある。
事件を起こしたのは犯人であって、家族や周囲は関係ない。それにもかかわらず、悪者扱いするのは筋が違うのではなかろうか。非難されることをしていないのに、堂々と生きる権利を奪われるのはおかしい。
凶悪犯であったとしても逮捕されるのは、事件を起こした当人のみ。家族の身柄が拘束されることは決してない。犯人と家族は関係ないことを証明している。
マスコミ関係者が加害者の家族に、インタビューをする場面が映し出される。犯罪者同然の扱いに、違和感をおぼえてしまう。親族が悪事を働いたわけではないのに、どうして取材するのかわからない。
日本人はマイナス思考が強い人種なのか、他者の欠点を指摘することで、快感を覚えるタイプが多くを占める。他人の非難をしたところで得られることは何もないにもかかわらず、そこに執念を燃やしている。
無駄なことにエネルギーを使っていると、人生はよいものとはならない。善意、悪意のどちらであっても他者を陥れる結果になるのは、その部分からきているような気がしてならない。他者への思いやりという部分が根本的に欠如しているから、自分の人生に影響を及ぼしてしまう。
五年、一〇年で変わらないとしても、一〇〇年後には違った世界観が構築されているといいな。
文章:陰と陽