人生

一部の有力者によって多数の庶民が犠牲になる

 

 社会はほんの一部の影響力を持つ、権力者(有力者)の存在によって、無数の一般人が振り回されている。

 戦国時代では一人の国王の身を守るために、無数の血が流れていった。犠牲となるのは百戦錬磨の将軍ではなく、力の劣っている一般兵。彼らは使い捨て同然で、戦場に駆り出される。人間扱いをされてないことを、どのように思ったのだろうか。

  戦国時代の手柄は戦場で活躍した将軍が独占する。一将軍の名誉のためにどれだけの命が失われたかを考えると、素直に称賛する気持ちにはなれない。ヒーロー=悪に近い性質を持っているのかもしれない。

 トップに君臨する国王は立場が悪くなった場合、敵に降参することで自分の身を守ればよい。わずか一人のために失われた命の数は鑑みようともしない。

 近年に置き換えて考えてみる。社長が赤字の穴埋めのために、大量リストラを発表したとする。一社員は異議を唱えることはできたとしても、最終的に決定に従うしかない。最終的な人事の決定権を持つのはトップだ。

 会社が倒産することになれば、職を失うことになる。決定権のない立場ではどうしようもしがたい。

 スポーツの世界においてもあてはまる。一人の絶対的な選手が現れることによって、他の選手の芽は完全に摘み取られてしまうことになる。

 オリンピックで金メダルフィーバーが起こる。金メダリストや国民は喜べるけど、他の選手は手放しでは喜べない。人間は自分に幸福が舞いおりてこそ、幸せを実感できる生き物だ。

 プロ野球なら絶対的な存在によって、戦力外通告を受けて野球人生に幕を閉じる。有名選手がいなければ、現役を続けられた選手は少なくない。サッカー、バレーボール、バスケット等も例外ではない。

  賞においてもあてはまる。例年なら合格点に達しているのに、今年度はダメというのは起こりうる。地上で一番でない限り、常に他人に振り回されることになる。

 恋愛においても同じ。どれだけの年月を重ねたとしても、相手に相性の良い人が現れてしまえば一貫の終わり。これまでの労力は水の泡と化してしまう。

  大衆は権力者(有力者)に流されるしかない。悲しいかもしれないけど、社会はそういう側面から逃れられない。

 

文章:陰と陽

関連記事

  1. 障碍者に送る タモリさんの名言
  2. 真の一流に高校卒業は必要ないのか
  3. パートナー、心を寄せられる人が一人ずついればいい(障碍者向け)
  4. 死を見つめて
  5. いいことをしていると他人は応えてくれる
  6. 束縛、執着心は人生を狂わす
  7. 純粋な心をどこに置いてきてしまったのだろうか
  8. 成功するのに必要なのは才能よりもストイックさ

おすすめ記事

『優しさ』

誰かに優しくできない瞬間…それは…自分自身に…

ヤクルトの村上選手はホームランの日本記録を更新するのか

8月28日のDNA戦で、49号ホームランを放ちました。日本記録である60本に、1…

障碍者本人が主役になろう

 支援機関に登録することによって、自分の成長の道を閉ざしてしまう。障碍者の中にはそう…

詩:『うんざりな人々』

ニュースのサイトを開いても抱えている切実な問題の解決方法はどこにも記されてい…

『打ち上げ花火』―君にとって偉大な存在になりたいー

あなたと見た…大きな打ち上げ花火は…あなたと…

新着記事

PAGE TOP