福祉・医療

能力を重視する社会【障碍編】

 

 「能力が低いこと=性格が悪い」わけではない。能力が低くても、いい性格をしている人間はたくさんいる。

 社会の場では仕事で活躍できることが、最優先事項となる。能力の低い=他人に迷惑をかけるというイメージが先行し、内面に至るまでに弾き飛ばされてしまう。

 知的障碍者は満足なパフォーマンスを見せるのは難しい。仕事で同僚に迷惑をかけてしまうため、冷たい仕打ちを受けることになる。

 知的障碍の治療方法は見つかっていない。知的障碍は生まれつき能力面において、末期癌にかかっているのと同じなのである。

 障碍者でネガティブになりがちなのは、仕事で弾き飛ばされてしまったから。社会で冷たい扱いを受けることで、マイナスのイメージを植えつけられていく。障碍者の像というのは、一般社会で身についた、負の遺産に近い性質を持つ。

 障碍でピンとこないのであれば、衰えた高齢者、治療不可な病気を発症したと置き換えてみるとよい。どんなに力を尽くしたとしても、元通りになることはない。

 能力が低くても、人望を勝ち取れる時代がやってくるといいな。

 

文章:陰と陽

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