福祉・医療

善意ほど怖いものはない

 

 他人のためを思って、力を尽くそうとする人をよく見かける。

 耳を貸してもいいのは先人の知恵、常識といった答えのあることに限られる。どの道が正解なのかわからないケースにおいて、やってほしくないことに心血を注いでしまっている人もいて、当事者には親切の押し売りにもなっている。まともに相対していたら、ストレスをためるだけでなく、人生を破壊されることになりかねない。そうなる前に逃げられるような、知恵を身につけておきたい。

 筆者を例にたとえてみよう。発達障碍は介護に不向きな確率が高い。送り迎えをすれば事故を起こす(最悪死亡事故)、高齢者介護に就けば間違って殺めてしまうリスクがある。絶対にやってはいけないランキングの一位に君臨する。

 第三者はそれを勧めてきた。そのせいで人生設計が大きく狂ってしまうこととなった(3年間を棒に振った)。己の命は守ることができ、被介護者を傷つけずに済んだのはせめてもの救いといえる。

 筆者ほどではないとはいえ、他人の見かけ上の善意で人生を狂わされた者はたくさんいると思う。支援者の善意にのみ頼ってばかりいると「おんぶにだっこ」で思考停止してしまいがちだ。だから支援者に自分の思いを伝える努力も必要になる。そうしなければ自立支援に繋がらないし、不本意な結果を招いてしまうことにもなるだろう。

 人生設計を狂わされるくらいなら、そっとしておいてほしい。

 他人の善意は未必の悪意。あまりにもひどすぎる場合、罪に問えるようにしてはどうだろうか。そうすれば、無茶なアドバイスをする人が減り、人類にとって生きやすい環境が整備される。

 

文章:陰と陽

 

 

関連記事

  1. iPnoneの基本を学べるB型作業所の紹介
  2. 交通費を全額負担、資格試験は無料の就労移行事業所の紹介
  3. 支援者と利用者【障碍編】
  4. 土、日もオープンしている支援機関もある
  5. 生活保護は減額されていくのか
  6. 格差を生み出す要因
  7. 障碍者は社会で居場所がない
  8. 広く浅くが唱えられる限り、発達障碍は生きにくい

おすすめ記事

【4コマ漫画】カエルと少年 第十八話『秋刀魚はいかが』

『秋刀魚はいかが』漫画:こばまき&nbs…

きっちりとした教育を行わないと、レベルの低い人間が増えていく

 健常者にもかかわらず、非常識な行動が増えている。教育がきっちりと行われていないため…

転職を3回経験したから言えること(下)

『転職を3回経験したから言えること(下)』受かった会社を辞めた理…

怖い話『上に行くよ』

友人宅があるマンションでの出来事。友人宅を後にしてエレベーターに乗り込もうとする…

子供の頃の夢

 みなさんは子供の頃に描いていた夢をどれくらい叶えられたかな。 実現不可能だとし…

新着記事

PAGE TOP