サスペンス・ホラー

怖い話『夢の中……。』

 

最近同じ夢を見る……。

 

俺は、とある旅館のような建物の中を歩き回っている。

 

そこは少し懐かしい感じを覚えるので、もしかしたら小さなころ旅行に行ったところかもしれない。

 

恐らく俺が泊まってる客室から浴場・食堂……。

 

最後に辿り着くのが大宴会場。

 

そこで白無垢姿の女に出会い、そこで目が覚める。

 

今日もこの夢を見るんだろうな……。と憂鬱な気持ちで床に就く。

 

しかし、今回は少し違った。

 

白無垢姿の女が俺に近づいてきて、俺に話しかけた。

 

『やっと来てくれたのね……』

 

俺はその女に見覚えも無ければ知り合いでもない……だから

 

「……え?」

 

『ずっと待っていたのよ?』

 

訳が分からず困惑している俺にゆっくりゆっくり女が近づいてくる…。

 

俺は恐怖を覚えじりじり後ずさりしていくが、壁に辿り着いたらしい、もう逃げられない。

 

女が目と鼻の先まで来てこう呟く……。

 

『これからずっと一緒ね……。』

 

そこで俺は目が覚めた。

 

よほど怖かったのか、寝汗でシャツがびっしょりと濡れている。

 

「シャワーでも浴びるか……。」

そう思い、風呂へ向かう。

 

服を脱ぎ、浴室へ入ろうとした時、ふと鏡を見ると…。

 

居た……。

 

夢の中の白無垢姿の女……。

 

信じられなくて、暫し硬直していると鏡越しにいるその女は口を開いた。

 

『こ・れ・で・ずっ・と…ずっ・と一・緒・だ・ね……。』

 

文章:八雲月夜

関連記事

  1. 怖い話『もうちょっとだったのに』
  2. 怖い話『入れ違いの女の子』
  3. 怖い話『水浸しの郵便受け』
  4. 怖い話『眠る男』
  5. 怖い話『開けてください』
  6. 怖い話『知らん子』
  7. 怖い話『なきごえ』
  8. 怖い話『新聞の勧誘』

おすすめ記事

怖い話『ちょっと通りますよ』

アパートでひとり暮らしの友人の話です。夏の暑い夜に窓を少し開けて寝ていました。…

コロナウイルスによる差別、罵倒が起きている

 新型コロナウイルスにおける差別、被害が各地で起こっている。 亡…

イマニュエル・ウォーラーステイン『アフターリベラリズム 近代世界システムを支えたイデオロギーの終焉』

イマニュエル・ウォーラーステイン『アフターリベラリズム 近代世界システムを支えたイデオロギーの終焉』…

『さくら』―変わらない日常が一番いい日なのかも―

目の前には…桜の絨毯が…その道を…&nb…

西武が本拠地開催の試合で障碍者割引を行う(当日限定)

 プロ野球の西武が本拠地の試合を対象に、障碍者が観戦する場合の値引きをすると発表した…

新着記事

PAGE TOP