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日本では黄色い花が主流だが、その起源は商業目的
お父さんのこと、どう思っていますか?
と聞かれたら、なんと答えればいいのだろうか。
あ、お疲れ様です、だろうか。
母の日に書いたのだから、父の日も書こうと考えたが、なんか全然持ちそうにないな。
ところで、お父さんというのは面白い生き物だと思う。
一家を支える大黒柱の筈だが、家庭内ヒエラルキー最下位で、家庭での実権と財布の中身を嫁に握られてしまっていて、息子には明らかに以前よりも冷たくあしらわれ、どんなに怖い上司には勝てても、嫁や娘には勝てない。うむ、面白い。
そんなお父さんに素直にお礼を言うと、なんか面白くなくなってしまう気が、しないでもない。
お父さん特集、これで終わりでいいかな、っていう目に遭うのもお父さんの特徴かもしれない。
勘違いしないでほしい。筆者は特にお父さんの存在をぞんざいに扱ってなどいない。ちゃんと思い出もある。
あれは確か…、中学生になるかならないかの時だった。
父の日エピソード
クリスマスの少し前、筆者は父にお願いをした、アイスを作れと。
父になる前はその手の会社に勤めていた父。面倒ながらも見事にやってのけてくれた。
その出来事は筆者にとっては自慢話にもなった。うちの父さん、アイス作れるんだぜっと。
それ以降も何度か作れと言ったが、二回程作って終わりだったんじゃないかと思う。アイス以外も頼んでみたが、どれもめんどくさいと言って断られたのだった。
そのうえ、人がシフォンケーキを美味いと頬張っていると、これもめんどくさくて大変なんだぞ、と作り方を言って横槍をいれてくる。
その度に筆者は言うのだった、誰も何も言ってないし。
と、まあこんな感じだ。おかしいな。
興部牛乳を100%使った濃厚ソフトクリームになるかと思っていたのだが、部長の頭以上に薄いエピソードになってしまった(興部牛乳が濃厚なのかは知らない)。
あと、酔っ払って出てしまった吐しゃ物を、全部綺麗に片づけてくれたな。いやあ、有難い有難い。
生きている父には赤バラ、そうじゃなかったら白バラを
尺が全然足りない。どうしよう…。
母の日に比べると、なんかいまいちぱっとしない。父の日の起源は感動的なエピソードだというのに。何故だ?(母の日の起源も感動的)
だが、全国の息子、娘に言うことがあるとすれば、お父さんが例え家庭内ヒエラルキー最下位でもたまには優しくしてあげてもいいんじゃないかな、だ。
父の日くらい一家の大黒柱で、お父さんという気にさせてあげよう。
「あ、この人、そういえばお父さんだったな」
的な感じで。
それか、家を出た人たちは実家に連絡するなり、帰るなりしよう。
そうすればお父さんは空の財布を力いっぱい握り締めて喜ぶに違いない。
p.s.
お父さん、ありがとう……………………………………………………………………………………
アイス作ってくれて。次はシフォンケーキを作っておくれ。
文章:ぴえろ