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コラム:『アウラの凋落』

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アウラは消滅してしまったのでしょうか?
それともひじょうに低いレベルに落ち込んだ、あるいは収縮しているだけなのでしょうか?
そもそも、何についてのアウラなのか?あらゆるものについてのアウラなのでしょうか?

 

このコラムでは、アウラの凋落について考えてみたいと思います。

アウラが上記のような状態になっていることは、なにも事例をあげるまでもなく自明のことになっています。
むしろ、こんな疑問が投げかけられるかもしれません。

アウラなどというものははたしてあったのか?

文化の価値が貶められ人間の尊厳が蹂躙される馬鹿げた世界においては、そもそもアウラなど存在しはしなかったとの見解も、十分に説得的なものとなってしまっている、と言わざるを得ません。

いったん馬鹿馬鹿しい論説が幅を効かせはじめると、アウラなどもとから存在しなかったなどという主張まで出現するはめになります。
最初から無かったのだ、という言葉を繰り返し述べていると、だんだんそれが本当のことであるかのようになってゆきます。
そして、ついにはそれが定説と化してしまうわけです。

民主化への希望、そしてかつて存在したものへの眼差しが失われてしまったがゆえに、それがどんなものであったかが分からなくなってしまいました。それだけでなく、それが存在したかどうかももはや定かではなく、そもそも無かったのだと主張する輩も出てくるのです。

価値の基礎を何に置くのかが問題です。国家について見れば、今までは当たり前のように盤石であったかのように見えた国家概念も、非常にあやふやで土台のぐらついたものになってしまっています。

現在作られていくものは、生成の渦として価値の源泉が、何も無い何も無さのなかにセットされ、それが無限にたたみかけられていき、言いようもない意味の無さだけが積み上がり残るという廃墟だけです。いずれは廃墟となるだろう「それ」を必死になってこしらえて死んでいくのです。

文章:増何臍阿

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