サスペンス・ホラー

怖い話『夜中のお使い』

 

友人と夜の山道をドライブしていた。

 

「喉が渇いた」

 

と友人が言う。

とても店どころか自販機もありそうにない夜の一本道である。

前方に男の子が走っているのが見えた。

 

「こんな夜中に子供がいるとは変だな」

 

「お使いじゃね?この先に店か自販機があるとみた!」

 

友人の予想通り、男の子を追い越してすぐ、自販機が見えてきた。

 

友人とふたり車を降りた。

自販機前で缶コーヒーを飲みながら一息ついていたが、さっきの男の子がいつまで待っても現れないのだ。

 

「そういえば、あの子、どこから走って来たんだ?」

 

ここまでしばらく走ったが、一軒の民家も見かけなかった山間の一本道での出来事である。

 

文章:百百太郎

 

画像提供元 https://farm7.static.flickr.com/6197/6045040169_30f2e6bb1f_c.jpg

 

関連記事

  1. 怖い話『隣の人』
  2. 怖い話『駆け込んできたもの』
  3. 怖い話『水の中へおいで』
  4. 怖い話『2位だよ』
  5. 怖い話『もう一人の住人』
  6. 怖い話『こっちだよ』
  7. 怖い話『ドアの前で待つ女』
  8. 怖い話『誰かいたはずなのに』

おすすめ記事

順位戦のB級1組はどうなっていくのか

今回はB級1組にスポットを当てて、考えていきます。B級1組では上位2位が昇級、下位3名が降級します。…

一人の人を大切に

誰でも自分が一番かわいいものです。けれども、そのかわいいはずの自分を殺すという行為を何故してしま…

ハードセルツァー『DOSEE(ドゥーシー)』:3種類の紹介と飲んだ感想

 オリオンビールが発売する日本初のハードセルツァー(アルコール入り炭酸水)のDOSE…

高校教師シリーズ

『先生のあだ名』とある高等学校に勤めるユニークな講師陣の「ささい…

他人の評価を落とし続ける人の特徴

 他人のために動こうとしているのに、自身の評価はガタ落ち。そのような経験をしたことは…

新着記事

PAGE TOP