大阪では、エスカレーターを利用する際のマナーは立ち止まる人が右に並び、
歩く人が左側を使う「右立ち」で、東京では「左立ち」なのは良く知られていると
思います。
しかし歩く時はどうでしょう。
大阪の地下街を歩いていると、みんな左側を歩いています。
「左側通行」ですね。
ところが関東では「右側通行」です。
そもそも日本では「左側通行」が基本だったようです。
これは武士が左側に刀を納める鞘(さや)を差していた為、
右側通行だと左腰に差している刀の鞘同士がぶつかってしまうので、
鞘当てを起こさないように武士のルールとして「左側通行」が定着していた
というのが有力な説とされています。
そして明治に成っても「左側通行」のルールは引き継がれたようです。
しかし第二次世界大戦後、GHQ(戦後の日本で占領政策を実施した連合国軍機関)の指示
で「車は左、人は右」と道路交通取締法が変更されたそうです。
これは車が増えると人も車も「左側通行」だと事故が起こりやすいと考えた為だと
思われます。
そして東京の人はすぐに従ったのですが、大阪の人はお上からの押しつけが嫌いなのか
浸透しなかったようです。
そこに昭和四十年代に地下鉄御堂筋線の駅で「左側通行」を採用した為、これが大阪で
「左側通行」が一般化した大きな要因のようです。
文章:エムユー
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