福祉・医療

障碍を打ち明ける難しさ

 

 世間ではコロナウイルスが流行しています。日本国内で確認された感染者数は1万人を突破しそうな勢いで、検査をしていない人を含めると数万人に達していても不思議はありません。ロックダウンを実施しなければ、国内で100万人コロナ時代が到来するでしょう。桁がもう一つ増える確率もゼロではありません。

 

 コロナウイルスを発症した同じ大学生がアルバイトを解雇されました。当人に非はないにもかかわらず、同じ学校というだけで危険とみなされたようです。過激な行動は一部にとどまっているでしょうけど、偏見を持っている人間がいることは確かです。

 

 コロナウイルスは大変ですけど、いずれかは収束の方向に向かっていきます。特効薬が開発されさえすれば、何事もなかったかのように時は流れていくことでしょう。辛いと感じるのは今だけです。一年、二年我慢すればよいのです。

 

 発達、知的、身体障碍者などはそうはいきません。一度発症してしまったら、生涯つきあっていく必要があります。一瞬で障碍を治療できる薬の開発がない限り、不自由を余儀なくされます。

 

 障碍者は自分の病気を打ち明けていいのか悩んでいます。日本では皆は同じであるべきという意見から、少数派を嫌う傾向にあります。そのような状況下で、障碍者であることを打ち明けたらどのように思われるかわかりません。障碍者手帳をどうしても公開しなければならない状況にならない限り、伏せておこうとするのが自然な心理といえるでしょう。

 

 他の障碍についても同様です。周囲から弾かれないために、極力伏せようとします。常識に打ち明けてほしいという人もいますけど、差別論の存在がある限り、一人で抱え込む選択肢を取ります。

天秤にかけたとき、隠しておいた方がメリットは大きくなるからです。

 

 日本で障碍を打ち明けられる環境を作らない限り、障碍者の生きにくさは改善されることはありません。そのときはやってくるのでしょうか。

 

文章:陰と陽

 

*差別する人かを判別するために、思い切って打ち明ける方法もあります。切るなら切ってくれという割り切りをするのも一つの手かもしれません。隠しながらうまくいっていても、得られるものは皆無でしょう。

 

 

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