人生

一般人は見た目ほどいい人生を送っていない

 

  障碍者が思っているよりも、一般人は満たされているわけではない。最近、そのようなことを思うようになった。

 健常者は障碍者よりも多くの収入を得られる、異性と結婚する権利を与えられている。そういった意味では恵まれているのは間違いない。健常者はその部分を、頭にとどめておくべきだ。

 ただ、一般人は一度でも道を踏み外してしまったら、人生の針を元に戻す権利を与えられていないのが実情。新卒で入社した会社を辞職すれば、再就職にこぎつけるのは難しい。(天才なら自分で道を切り開いていけばいいけど、一般人はそういうわけにはいかない。収入減は避けられない)

 妻がお金目当てで結婚していた場合(日本人の90パーセントは結婚の基準がお金)、離婚を回避するのも難しい。妻、子供を同時に失うのはあまりにも辛すぎる。

 満足な収入を得ていても、妻の心を満たしていない場合は不倫に走る可能性もある。お金だけ毟り取られて、心は第三者にあるとわかったときのショックはあまりある。「あなたは無価値です」と宣言されたに等しい。

 一般人は障碍者とは異なり、いろいろな人と会話することができる。こちらについても、腹の探り合いのような気がしてならない。心から親しくしている人は何人いるのだろうか。形だけの友達なら不要ではなかろうか。

 見た目ほどはいい思いをしていない。のらりくらりの人生を送っているのが、一般人という生き物なのかもしれない。

 

文章:陰と陽

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