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真面目のままでは目立たない
歴史人物は皆変態。これは誰もが知っていることだ。
『俺の尻を舐めろ』という作品を作ったり、公の場で婦人たちに自分の生尻を見せたり、小鳥の鳴き声が五月蠅いといって小鳥を撃ち殺したり、眠る時は「死んでません」というメモを枕元に置いたり、パーティーよりも牛を欲しがり50代からは一人大自然に囲まれて自給自足の生活を始めたり。
最後は変態というよりちょっと変わり者という感じだが、いずれも劣らぬ変態ぶりだ。まあ、普通とは違う=変態だったからすごいことができたのだろう。
女性が少ないように思えるのは昔、ガヴァネスのように女性が働くことは恥という考えがあったのと、男の子はいつまで経ってもお子ちゃまね、的なことだと思う(精神の成長が男子より早い)。
だが変態になる以外にも、歴史に名を残す方法があるのではないかと、ある日ふと思った。その方法とは、誰よりも悲劇的な人生を歩むことだ。
※例のエピソードは一体誰のものか当ててみよう。
①ターシャ・テューダー 絵本作家
②モーツァルト 作曲家
③アンデルセン 童話作家
④ルソー 思想家
⑤ファーブル 学者
情熱が悲劇を呼ぶのか
筆者の中で記憶に残っている艱難辛苦に合った歴史人物の中でも出来るだけマニアックな人たちを集めてみた。
※もう一度どれが誰のエピソードか当ててみよう。
①リンカーン 政治家
②バッハ 作曲家
③フリーダ・カーロ 画家
④シューマン 作曲家
⑤ゴヤ 画家
・視力低下で手術を受けたが、医者がやぶ医者(ペテン師とも言われている)で失明して しまう。
・突然聴覚を失い、視覚が常人よりも優れた状態で戦争の無残な光景を無音の中で見続け る。
・片手が駄目になりピアニストを断念、後の義父から結婚反対による嫌がらせ、精神を病 み自殺未遂、精神病院で生涯を終える。
・実母の亡き後、母のように接してくれた姉も夭逝、4人の内2人の子を亡くし(成人し たのは一人だけ)、抑鬱状態になる。
・幼少期の病気が原因で片足が未発達になり、事故が原因で子供も産めなくなり、夫に裏 切られ、晩年は殆どベッドから動けなくなり孤独な生涯を送る。
人によったらそうでもないように思えるかもしれないし、この人だけいまいちじゃないかと思う人がいるかもしれないが、出来るだけ偏らないようにした結果がこの人たちなのでそこは気にしないでほしい。
いやあ、それにしてもどの人もすごい艱難辛苦の人生を歩んでいるな。確かにずっとこんな人生ではなかっただろうし、上の変態たちにも辛い時期はあっただろう。子どもが幼いうちに死んでしまうなんて普通の時代だったし。
一生を終えた人たちの生涯を長い目で見ると、どこかで辛い時期が続くこともある。それをどう乗り越えるかで世界に影響を及ぼす人になれるかが決まるのかもしれない。
あと、勝手に他人の人生を悲劇だというのもよくないのかもしれない。そんな波乱万丈の人生でも幸せだったかもしれないから。
筆者は夢はあるが、別に歴史に名を残す程の人間になりたいとは思っていないので、悲劇からは全力で逃げたい。
文章:ぴえろ