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ウクライナとロシアの戦争が始まって、一年が経っただろうか。
この時代に戦争なんて馬鹿げたことをする奴がまだいたのか。そんなことに国民を巻き込まないでくれ、やるなら自分の拳かボードゲームででもして決着をつけてくれ。
もし負けたら、国でも捨てて好きなところにでも行くからさ。
当事者ではないが、もしものことも含めてそんなことを考えていた。
だが、ある時気が付いたのだ。戦争は何も最近始まったことではないと。
他の国ではずっと戦争をしていたのに誰もそんなこと気にしなかった。恐らく、自分たちは関係ないと思って目を背けていたのだろう。
だが、先進国同士がドンパチやり始めて、自分たちも危機を感じ始めたから、こんなに大々的に報道して世界中が知ることになり、なんとかしようと動きだしたのだ。自分たちが戦争という火種から必死に逃げる為に。
プリンプリン知らんぷりん
知らんぷりされていたのは何も戦争だけではない。悪政、貧困、病など。
こんな言葉もあるくらいだ。『顧みられない熱帯病(NTDs)』。
もし新型コロナ肺炎が流行ったのがアフリカなどの貧しい国だけであったなら、誰もそれの対策を講じなかっただろう。
今まで通り、マスクやアクリル板でさえぎられることも職を失うこともなかっただろう。身近にきたから皆、無視せず対策を練っていたのだ。
実際、そうしたことで日本から消えた難病がある。狂犬病と日本住血吸虫症(地方病)だ。どちらも致死率が非常に高い病だ。
これらの病が国内から消えたのは、誰かが尽力しただけではないと思う。危険が身近にやってきたからだと私は思う。
なので、今身近にある危険(コロナ)も日本ならなくせるかもしれないと思うが、国はあまり助けてくれないらしいし、情報が溢れ過ぎて、出来ることも出来ない。
そりゃ選挙行く人も減るわ
それに貧困に対してもだ。募金のCMを見て誰かが言っていた。
「どれだけ募金をしたところで、その国の仕組みが変らない限り焼け石に水だ」と。
確かにその通りかもしれない。貧困の裏には悪政が高確率で存在する。国の仕組みが変らない限り、少しでも役に立ちたいとお金を寄付してもきりがないのだ。
その悪政が日本でも本当は行われている。
こんなにコロナで生活が苦しいというのに増税とは、むしろ笑えてくる。
国の為に立ち上がった人たちが、国民から金を巻き上げて何をするつもりか知らないが、これ以上失望はさせてほしくないな。
まあ、この前見た映画『水俣』で、お上は何もしてくれないんだと知ったところなんだが。
思い切った行動をする人が英雄かも
最善策といえるのはやはり現地に赴き、他者の為に人生を捧げるということだと私は思っている。だが、はっきり述べよう、私には無理だと。
私はナイチンゲールでも、マザーテレサでもなければ、シュバイツァーでもない。ただのヘタレだ。臆病者や弱虫は後々英雄になるが、ヘタレはどこまでいってもヘタレだ。
現地に行く財力も勇気もない。私だって即死と老衰以外の死に方は怖い。そして何よりも、失うことが一番怖い。皆もそうだということは分かっている。分かっているが、やはり無理なのだ。
今の私に出来ることといえば、現実から目を背けず、その人たちの為に祈ることくらいだ。あと思いを文に変えて色んな人に知ってもらうことだ。
耐えられないような試練に遭うことはないし、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道もある。
それを覚えて、ヘタレはヘタレなりに生きていこう。
文章:ぴえろ