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時はスカイフィッシュなり
年を取ると、決まって皆こう言う。
「年を取ると、時間が過ぎるのが早くなるな」と。まるで皆、同じ台本でも読んでいるようだ。
やしきたかじんさん曰く、それはフックがなくなってしまっているからだ。
実際、そういうことが起きている。どういう現象とか名称があったかどうか忘れてしまったが例えるならこんな感じだ。
母「ご飯よ~」
子ども「わー、今日はハンバーグだ。嬉しい」
父 (あ、ハンバーグだ…)
すごいテンションの差だ。
なんとなくだが、子どもは晩御飯のおかずでも何かしら引っ掛かり、感動しているのだ。
だが、お父さんやお母さんたち大人は、ハンバーグと確認するだけでそれ以上のことは感じない。
これがたかじんさんの言いたかったことなのだろう。
スカイフィッシュを捕まえろ!
ということは、時間の経過を遅らせる方法がわかったのではないだろうか。
そう。童心にかえることだ!
周りと比べるとすごいガキ(2つ年下の子の方がすごい大人に感じる)の私には時間の経過など、蝸牛と同じくらいのスピードだ。
一応いっておくが、ウェザーリポートの無意識の攻撃は喰らってない。最近見たからこの表現なのだ。
そんな私からすればもう、2月か、ではない。まだ2月だ。この言い方だと、夏休みの宿題をやっていない小学生のようにも思えるが本当に、まだ、ゆっくり感じるのだ。
どうすれば童心にかえれるか。私は面白いものを探したり、見つけたりすることだと思っている。では、その面白いものとは?
面白いという表現は私の中では、喜怒哀楽全てを含んだ感動を指している。
因みに笑えるという意味の面白いは、おもろいだ。
最近そう感じたのは、ポインセチアの赤い部分が何か分かった時だ。
私はずっとあの部分がなんなのか分らなかった。葉なのか、花なのか、額弁なのか。向日葵も紫陽花も、ハナミズキも色鮮やかな部分はどれも花弁ではなかった。では、このポインセチアも?
色々考え、またポインセチアを観察してみると、緑から赤に変ってい部分があった。これで答えは分かった。ポインセチアの赤い部分は葉っぱなのだと。
そういえば、葉って赤くなったり、黄色になったりすんじゃん。なんだ、すっごい簡単な問題。あ、母ちゃん、聞いて聞いて~。
と、かなり馬鹿馬鹿しいように思えるが、すごくはっきり覚えてるし、何よりもちゃんと引っかかっている。
他にもあの雲すごいデカい、竜の巣だとか、あの車の色、茄子みたいだとか、今日の月はすごい綺麗だなぁと色んなものに引っかかっている。
周りの人からすると、注意力散漫とか、集中力無さすぎると言われてしまいそうだが、おかげで私はちゃんと時間という名のスカイフィッシュを目で追えている。当然だ。なんせ、蝸牛のようなスピードなのだからな。
大人でいたいあなたに
童心にかえるなんて馬鹿馬鹿し過ぎて嫌だという人にはこれがお勧めだ。
何かを待つこと。
何かを待っていると、嫌なことであろうがなんであろうが、体感的に遅く感じるものだ。
いつもいつもそんなに待つような予定はないのは分かっている。だが、何か一つでもいい。待つものを見つけてみるのだ。
月が満ちるのだったり、読んでいる本が終わるのだったりと、兎に角待ってみよう。
そんなことをいっている私だが、不安を伴うような嫌なことは割と早めに来ている気がする。
それは多分、他のことで忘れていたからか、あまりにも不安になるので目を背けていたからかもしれない。
P.S.
さっきからスカイフィッシュ、スカイフィッシュってなんのことだと思った人もいるだろう。
スカイフィッシュとは、動きが速すぎて見えない生き物、UMAだ。
そういった情報とリキエルしか知らないし、私は『ムー』読者ではない。
文章:ぴえろ