「私たちは、生まれてから段階的な精神的発達を遂げ、成人となる。」と述べて、その後は、心理発達は、成人期で終わるのか、更に精神的発達を成し遂げることが出来るのか?
それが、この本を書こうと思った動機であると述べられています。
その結論が、「人は変われる。大人になっても。いや、大人になってこそ。」
と述べられています。
① 自分から離れることができる能力
② 絶望することができる能力
③ 純粋性を感じることができる能力
この三つの能力が、大人が成長するための能力である。
大人は、ただ自分の心に素直に向かい合えばいい。
そうすれば、この三つの能力が発揮できます。
そのような趣旨を述べられています。
そして、「人間には二人の自分がいて、表面の自分と本当の自分で、何事があっても頑として動かない、変わらぬ主観性が、本当の自分である」という趣旨も述べておられます。
主観性を確立することで、精神的発達を遂げ、新しい能力を発揮する。
大人になっても、変われるのです。
この本を読んで、希望とでもいおうか、そういうものを感じました。
なかなか読みやすいので、ご興味のある方は、是非、ご一読をお薦めします。
解説した女優の中江有里さんに、「心のバイブル」と言わしめた本ですので。
文章:シャーペン