若いお母さんの話。
幼い娘と一緒に寝ていた。
夜中、娘が起きる気配で目が覚めた。
部屋を出ていく娘の背中を寝ぼけまなこで見送りながら、
『オシッコか・・・』
しばらくして襖が開き、娘が戻ってくる気配がした。
布団の中に潜り込んでくる。
そのまま娘を抱いて再び眠りに就こうとした。
すると、さっき娘が入ってきた襖が再び開いて、誰かが部屋に入ってくる。
見ると、それは娘だった。
『今、わたしが抱いているこの子はだれ?!』
慌てて飛び起き布団をめくると、そこには誰もいなかった。
ただ、そこはぐっしょりと濡れていた。
「ええええ!?あたし?」
文章:百百太郎
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