グルメ

淡路島産のタマネギ

 

淡路島産のタマネギが旬の時期を迎えている。

北海道、佐賀県に次ぐ、兵庫県淡路島の特産品である。

タマネギは全国各地で栽培されており、収穫期も異なるため通年で出荷されているが、昨年は最大産地の北海道のタマネギが不作だったので価格が高騰している。

しかし、淡路島のタマネギは今年の収穫量は平年並みに出荷できそうであり、小売店側は供給価格の安定を期待している。

 

特徴

淡路島タマネギの特徴は、甘くて柔らかく、瑞々しいという食べやすさにある。

タマネギ自体の糖度が一般のタマネギと比べて1割以上高く、辛みの少なさも相まって、2月から4月までの春に収穫される極早生(ごくわせ)と呼ばれる新タマネギは、辛みも少なくサラダなど生食に適している。

ただし、極早生の新タマネギは水分量が多くあまり日持ちしなくて1週間くらいが消費の目安となる。極早生の収穫が終わると、日持ちする早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)と収穫されていく。

 

淡路島の新タマネギ

兵庫県淡路島の特産品としてこのタマネギのブランド化に成功したのは、この“極早生”や“早生”の豊かな風味から由来していると思われる。

糖度が高く、辛み成分の指標であるピルビン酸生成量が少ないことの理由として、そのタマネギを栽培する淡路島が、1年を通して平均気温が16度前後であり、日照時間も長く、淡路島の土壌が、タマネギの辛みを少なくすると言われる、海のミネラルが豊富に含まれているというタマネギの栽培に適した環境によるものが挙げられる。

 

おいしさの秘密

あまり知られてないが、栽培方法も独特で、9月に種をまいて12月頃までに成長した苗を、お米が作られた田んぼに植え替える手法を取っている。

それに加え、収穫までの期間がおよそ7か月と、時間をかけて丁寧に育てており、通常のタマネギの収穫までの期間が4か月ほどと比べても、栽培に時間をかけているのが特徴である。

収穫後に吊り小屋に吊るすことでタマネギが熟成されて糖度が増すという方法も取られている。

 

 

タマネギの栄養成分

主に、硫化アリル、カリウム、ケセルチンという成分が含まれている。

 

硫化アリル

硫化アリルは、タマネギ特有の辛みやにおいのもとになる成分であり、体内でアリシンという成分に変化して血行を促進する作用が期待されるともに、血液中の悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす働きもあり、動脈硬化の原因にはたらきかけて血液をサラサラにする効果が期待できると言われている。

さらに、ビタミンB1と結びついて疲労回復に効果があるとともに、強い抗菌作用があり、体温を高める作用も相まって、免疫力の向上を期待できる栄養素である。

 

カリウム

タマネギに含まれているカリウムは、むくみ解消をもたらす成分であり、体内の摂りすぎた塩分を排出する効果が期待されている。

 

ケセルチン

ケセルチンとはポリフェノールの一種であり、体内の活性酸素によるダメージを防ぐ抗酸化作用があり、血流を促進し血管をしなやかにする効果が期待できるので血圧の上昇を抑える効果が期待できる。

他にもケセルチンは抗炎症作用を持っており、グルコサミンやコンドロイチンなどの軟骨を作る成分と一緒に摂取することで、関節痛の痛みなどの症状をやわらげる効果が期待される。

 

余談

研究によっては、タマネギに含まれる含硫アミノ酸がテストステロンの産生を活性化するという報告もあり、それらの吸収を助けるタンパク質と摂取すれば、テストステロン含むアンドロゲンを高める食事として、いわゆる“男性ホルモン”の産生が活性化されるという。

つまり男性機能が高められるので、メタボリックシンドロームの抑制が期待でき、運動と合わせれば男性更年期障害の予防と活力の無さを高める効果が期待できる。

 

食べ方

タマネギ全般も踏まえて、淡路島タマネギの食べ方で有名なのは、辛み成分が少ないので、薄くスライスしてサラダにすることである

熱を通したり、水にさらすと前述の有効成分が変化したり減少したりするので生食がおススメである。

薄くスライスしたタマネギは空気にさらしておくことで甘み成分が増すのでそれをサラダにするのが風味を味わうのに適している

豚肉やカツオに乗せてドレッシングやポン酢とともに食べるとタンパク質やビタミンB1とともに摂取できるので夏季の疲労回復など健康への効果は大きい。

一日あたり1/4個分くらいを食べるのが目安で、一度に食べすぎると下痢や腹痛を起こすことがあるので注意したい。

無論、タマネギと言えば万能野菜の一つなので、各々、タマネギを使った料理を考えればいくつでも思い浮かぶなじみの深い野菜であることは言うまでもない。

 

まとめ

ありふれた食材でありながら淡路島産のタマネギは、栽培に適した気候と豊かな土壌と長年にわたり培われた農作技術により全国に知られるほどのブランド化に成功したのは刮目に値するだろう。

人手不足による作付面積の減少と、輸入タマネギに価格を押し下げられて、泣く泣く産地処分する年もあったが、それでも淡路島産タマネギは収穫期を迎えた旬になると「淡路島のシンタマネギ」と呼びつつ、食卓に上げたい食材の一つであるのは間違いないと思われる。

収穫は6月から8月に最盛期を迎える。

旬の淡路島産タマネギの際立った甘い風味を味わい、ぜひ舌鼓を打ってもらいたいものである。

 

 

文章:drachan

 

画像提供元:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/4197444/

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