コラム

HSPについて

 

HSPという言葉を耳にすることが多くなってきたので、HSPについて調べてみた。

 

HSPとは

HSPとは「ハイリ―・センシティブ・パーソン」(Highly Sensitive Person)の頭文字をとった略語である。

意訳すれば「感受性が強すぎる人」だろうか。

いわゆる過敏で繊細すぎる性格がゆえに生きづらさを抱えている人ともいえる。

 

HSPの由来

1996年ごろアメリカの臨床研究心理学者のエレイン・N・アーロン博士と夫のアーサー・アーロン心理学教授の協力によって造られた心理学用語である。

 

HSPは病気か

HSPはアメリカの精神障害の診断と統計マニュアル=DSMには記されてはおらず、精神医学上の概念ではないため病気ではないとされる。

 

心理学上の研究の際に誕生した概念であり、既存の性格特性の分類法の要素のひとつとして考えられており、一つの独立した概念としてみなされるためには、さらなる立証が必要な分野であるが、研究は日進月歩の勢いで進んでいるようである。

 

HSPは自己啓発なのか

HSPは通俗的な性格分類と捉え、自己啓発の柱として見る向きが多いが、れっきとした臨床心理学研究の成果であり、詳細は割愛するが、その定義をもってHSPかどうかの測定も可能な理論である。

 

HSPを詳しく知りたい

HSPに関する書籍は日本で沢山あるのでご一読いただければと思う。

 

インターネット検索でも各サイトで引用されているので探せば簡単に見つけられると思います。

 

まとめ

HSPは学術論文が提出される前に一般書籍として発行された経緯があり、それが100万部も売れたため、どうしても自己啓発分野に分類されがちだが、科学的におよそ5人に1人はHSPであることを心理学的アプローチで生物学的に立証したことが新しい概念のブームに火をつけたのだろうか。

 

その限りではないと思える点が一つある。

エレイン博士とアーサー博士は結婚して子供をもうけ、50年の歳月をかけて科学的に愛について研究し論文を執筆してきた。この心理学的概念は単なる両博士の研究成果だけではなく、長い年月をかけたのち成熟した二人の愛の結晶としてみればかなり味わい深い理論だと思うがいかがだろうか。

 

参考文献

http://www.seishun.co.jp/book/22300/

©ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき|青春出版社

 

文章:drachan

 

画像提供元 https://www.pexels.com/ja-jp/photo/58572/

関連記事

  1. 高校を退学する勇気
  2. オースター『最後の物たちの国で』のご紹介
  3. 心の拠り所
  4. 『幸せ』とは
  5. 映画『LUCY ルーシー』をご紹介
  6. 『完訳7つの習慣 人格主義の回復』 スティーブン・R・コヴィー【…
  7. 短編小説:『天使の昇天』
  8. ショートショート『ある野球女子の栄光と挫折』

おすすめ記事

ハンカチ王子はなぜ現役を続けられるのか

 プロ野球の世界では毎年70~80人程度の選手が戦力外通告を受ける。(ごく一部の一流…

「しけてんな」、の効用

「しけてんな」、が口癖の友人がいました。といっても文句垂れというわけではなく、な…

過労死を防ぐために

 半年間で休みを4日間しか与えられず過労死したとして、元従業員の遺族が弁当会社を提訴…

小説:『借金を完済した直後に、あの世に旅立った女性は異世界に転生(1)』

 父親に不動産事業の投資に失敗し、3000万円の借金を抱える。父親が自分で返してくれ…

能力の高すぎる人は、社内でいざこざを起こす確率が高い

 社会でパワハラを起こしやすいのは、能力の高い(上に立っている人間)人が多いとの印象…

新着記事

PAGE TOP