小学生の時、仲間たちと鬼ごっこをして遊んでいたときのこと。
わたしはひとりの友人と一緒に行動していた。
友人がこっちの道を通ろうとわたしを誘った。
それはビルとビルの隙間の丁度、人が通れるほどの道だった。
- こんな道があったんだ、知らなかったなぁ -
こそこそと通り抜けるまでの間に、上の方から歌声やギャハハハと笑い声が聞こえてくる。
前を進む友人が言った。
「ここ嫌がる奴もいるけど、隠れ場所としては穴場なんだ」
「うん、上の方飲み屋さんがあるのかな?ちょっとうるさいよね」
と言うと、
「こんな時間に飲み屋やってるわけないじゃん。お前、霊感あるんだな」と言った。
文章:百百太郎
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