サスペンス・ホラー

怖い話『預かったバイク』

 

バイクを何台も保有しているバイク好きの友人が、買ったばかりの中古スクーターを置かせてくれと持ってきた。

置き場所に困っているだけだと思ったわたしは、ガレージにそのスクーターを入れ、預かることにした。

 

夜になると、

 

  • ガシャン、ガシャン –

 

と、ガレージが激しく鳴る音がする。

どうやら外は強い風が吹いているようだ。

 

うるさくてとても眠れやしない。

明け方前にようやく音はやんだ。

 

夜が明けるとすぐに友人がスクーターを取りにやって来た。

 

「昨日は眠れた?」と言う友人。

 

「明け方近くまで風の音がうるさかったな」

 

「そうか・・・、やっぱりあれ処分するわ」

 

「もう手放しちゃうのかよ?」というわたしに友人は言った。

 

「昨夜は風もない穏やかな夜だったよ」

 

文章:百百太郎

 

画像提供元 https://visualhunt.com/f5/photo/2617416449/3105be2716/

 

関連記事

  1. 怖い話:『赤い法被の売り子』
  2. 怖い話『死んだのですか?』
  3. 怖い話『お母さんがいない』
  4. 怖い話『ジロジロ見るんじゃないの!』
  5. 怖い話『何にぶつかったのかわからない』
  6. 怖い話『2位だよ』
  7. 怖い話『そうですって言っていたら・・・?』
  8. 怖い話『階段からくる子』

おすすめ記事

7年間続けていたアプリゲームのサービス終了を知ったときの心境

出典:Photo credit: jwalanta on Visualhunt私のプレイしていた…

【欧州CL】決勝トーナメントがいよいよ2月に開幕!!

画像提供元:https://visualhunt.com/f7/photo/51228420373/…

箱根駅伝の予選のやり方が変更

 従来の予選参加資格は関東の大学のみとなっていました。それゆえ、関東…

ジャンプは 時々土曜日に 出るから 気をつけろ

『8月26日 とある駅の改札付近の国際恋愛.』…

佐藤優, 池上和子『格差社会を生き抜く読書』(ちくま新書):ケアを考えるシリーズ5作目

佐藤優, 池上和子『格差社会を生き抜く読書』ちくま新書対談形式の書籍本書は、元外務官僚で現作…

新着記事

PAGE TOP