かつて姫路にはモノレールの路線がありました。『姫路大博覧会』の人の移動のために、JR・山陽姫路の間にあった姫路駅から手柄山駅までロッキード式モノレールが、約1.8kmの区間で1966年5月17日に開業して運行していました。
姫路駅の次の駅の大将軍駅との距離が近すぎることや、終点の手柄山駅がただの公園なだけで駅数も3つしかなく、路線の総延長が短い等、交通インフラとしての意義が低く、そのうえ、山陽電鉄手柄駅の方が運賃も安く利便性が高いため、姫路市営モノレールは1974年4月11日休止、1979年1月26日廃線になりました。
大将軍駅は日本住宅公団の高尾アパートの3・4階を平行に貫くよう設置された駅で、モノレールの運行が終わった後も、プラットフォームとモノレールを残していて異様を放っていましたが、2016年には解体されて更地になりました。
新幹線から見る方法
モノレールの廃線ですが、新幹線から見ることが出来ます。上り列車で姫路駅約250m手前位、山陽電鉄を越えて直ぐ、姫路城のある方(北)見ていると、モノレールの橋脚が3本建っています。大きいのが1本と建物の上にある小さいのが2本です。
下り列車では、在来線が下にくぐり抜けた後に、直ぐのところにある船場川の左側の川岸に橋脚とモノレールが建っています。
徒歩で散策
山陽姫路駅で降りて、大手前通りに出て南に少し進み、姫路駅前交番の手前で西に進み駅西線に出ます。そのまま真っ直ぐ進みながら、右上を見ると建物の上に橋脚が目に入ります。駅西線に平行に存在する北側の道のからもよく見えます。
大将軍駅跡の地中には、沢山の杭が打ち込まれいることが分かって、再開発が難航しているため、駅の近くなのにさびれた感じの場所になっています。
駅西線を道なりに道なりに西に進むと、大将軍駅跡に出ます。大将軍駅跡は柵に囲まれたただの平地です。大将軍駅跡に着くと、目の前に県道62号線があるので、そこを左折(北)して進んで新幹線と在来線の高架を抜けて50メートルほど進むと、右側の建物の影から橋脚とモノレールが見えます。
姫路市営モノレールの終点の手柄山駅は、旧駅舎の外観を活かしたモノレール展示室や水族館や市民ホール等がある複合施設の『姫路市役所建設局手柄山交流ステーション』になっています。保存状態の良い車両に乗り込んで内外を見学することが出来ます。
こんな人におすすめ
高度成長期のレトロフューチャー好きや昭和レトロ好きな人。あるいは鉄道マニアの廃線好きや廃墟やさびれた町好きには、この姫路市営モノレール廃線跡は一見の価値はあるでしょう。
手柄山交流ステーションは、姫路駅から歩いていくことができますが、山陽手柄駅から行くと、歩いて10分程度で行くことが出来ます。近隣の人はピクニック先の候補に良いでしょう。
住所は『姫路市西延末440番地・手柄山中央公園内』で、休館日は火曜および年末年始の12月29日~1月3日です。
公式サイトのギャラリーに載っている在りし日の写真を見るだけでも、過ぎ去った輝かしい日々が思い起こされ追憶を覚えます。まず公式サイトをのぞいてみて興味がわくかどうか見てみると良いでしょう。
https://www.city.himeji.lg.jp/himemono/index.html
©姫路モノレール:トップページ
文章:北山南河
画像提供元 https://foter.com/f5/photo/5721534517/9365b804cb/