100円ショップの『パンク修理セット』は、それだけでは自転車のパンク修理の出来ない欠陥のあるセットです。タイヤレバー、ゴム糊、ヤスリ、虫ゴム、パッチが入っていますが、それだけではパンク修理は出来ません。
以下に足りない物を書き出して説明します。
買い足す必要のある物
タイヤレバーの数が足りません。タイヤレバーはホイールからタイヤを外し、チューブを外に出して、その状態を維持する物ですが、あと2本は必要です。タイヤレバーだけのセットを買い足す必要があります。素材も金属からプラスチックに変わったセットもあり、強度に不安を感じます。
軍手・手袋が必要です。ないとケガをしますし、手が油で汚れます。服についたら、洗たくしてもとれません。
タイヤバルブレンチか10mmスパナが必要です。バルブ(空気を入れる所)を締めているナットを外す時に使います。無いと外に出したチューブの自由度が大きく損なわれ、作業効率に差が出ます。
携帯できるクランプ(万力)が必要です。チューブの穴の開いた箇所をヤスリでけずり、ゴム糊を塗って少し乾かしてからその上にパッチを貼ったら、クランプで挟んで圧着します。クランプが無いと、貼ったパッチの強度に不安が出ます。
空気ポンプが必要です。穴の開いたチューブに空気を入れて、音と手触りでパンク箇所を探して、修理した後に空気を入れて、空気圧を元に戻すために必要です。空気ポンプは、品質の良いSGマークが付いている物でないといけません、過去に安い外国製の空気入れで大ケガをした人がいます。
パンク箇所を探す方法は、水を張ったパンク修理バケツに空気を入れたチューブを沈めて、出てきた気泡で探すやり方もありますが、家でやるにしても出先でやるにしても水の確保が大変ですし、パンク修理バケツはかさばるので、持ち運ぶのは現実的ではありません。
買い足す物の値段と総費用、目安
タイヤレバーセット100円、軍手・手袋100円、タイヤバルブレンチ700円か10mmスパナ200円、SGマーク付き空気ポンプ1500円になります。合計2000円~2500円位(税抜き)になります。
パンク修理バケツは1000円で容量15リットル位になります。修理に必要な水は、15リットルも要りませんが、家でも出先でも取り扱いに困る量には違いありません。
パンク修理の難易度
バルブのナット外しが結構、力がいります。ナット、バルブ、虫ゴム、キャップ等の小物をなくさないようにしないといけません。
タイヤレバーを使って、ホイールからタイヤを外してチューブを出すのがかなり難しいです。チューブのパンク箇所を見つけるのは比較的簡単です。パンク修理も、ゴム糊がベタベタすること以外は問題ありませんが、パンク箇所が複数あると手間です。チューブをタイヤに戻して、タイヤをホイールに戻すのが一番難しく大変です。初めてなら1時間ぐらいかかると思ったほうが良いでしょう。
自転車屋のパンク修理なら20分程度で修理費は1000円~1500円位です。
まとめ
自転車で毎日10キロ単位の移動をする人か、DIYが好きな人以外は、自分でパンク修理することはおすすめしません。
文章:北山南河