大学入学共通テストにおける、国語、算数の記述式が延期されることになった。導入前から採点する人間をどのように集めるのか、平等性を保てるのかといった疑問が上がっていた。
大学入学共通テストを導入する難しさを次にあげる。
①採点者によって得点のつけ方が異なる
採点する人間によって点数が変わってしまうため、受験生がどれくらいの点数なのかを把握しにくい。国公立を目指している学生の志望校に影響を及ぼす。
②公平さを確保できない(平等ではない)
一人の人間で採点しない限り、採点に幅が生じてしまうのは避けられない。五〇万人といわれる、受験生の解答を一人で採点するのは現実的とはいえない。
人間なので好き嫌いは必ずある。国語の論述問題では、自分の好きなテーマを取り上げた、学生の点数が高くなってしまいかねない。採点する側の意向に沿った受験生が優遇される。
③採点する側の心理
どのように点数をつけていいのかわからないため、裁量で点数調整がなされる可能性も否定できない。
④資金力、住んでいる地域(都心部に有利、地域に不利)によって差が出る。
テストを受けるためにお金が必要。貧困家庭が不利になるのは避けられない。試験会場が都心部に集中しているため、地域の人間は試験会場が遠い。
一斉に批判が上がったものの、いいところもたくさん含まれている。従来のマークシートではまぐれ当たりも起こりうるため、勉強に力を入れていなかった学生の点数が上回ることも考えられる。実力に見合わない大学に入学することは、受験生にメリットがない(留年する確率が上がる)。
テストの回数を増やすことで平等性は保ちにくくなるものの、センター試験当日にインフルエンザにかかって、一年を棒に振るといった事態を避けられる。どんなに時間を割いても、当日の体調不良で水の泡となってしまう制度にも問題がないとは言い切れない。
答えが決まっている問題についてはすぐに導入しても良いと思う。国語の漢字、数学の微分、積分などは記述式にすることで、学生の学力を知ることができる。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191218-00000003-nagasaki-l42
©長崎県内教育関係者「今さら何を」 大学共通テスト 記述式見送り(長崎新聞) – Yahoo!ニュース
文章:陰と陽